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2009年11月23日 配信
昭和30年の山口県防府市国衙の風景をリアルに再現。少年少女たちの友情と冒険の物語。(70点)
高樹のぶ子の自伝的な小説「マイマイ新子」が原作。昭和30年の山口県防府市国衙を舞台に、千年前の故郷の風景やそこに暮らす人々の姿に思いを馳せる主人公の小学生・新子と、家族や友人たちの交流を描く。昭和30年代を舞台にしたアニメと言えば『となりのトトロ』(1988)がすぐに思い出されるのだが、本作『マイマイ新子と千年の魔法』はちょうどその裏バージョンのような筋立て。『トトロ』は東京から郊外の田園地帯に引っ越してきた少女が森の妖怪に出会う物語だったが、『マイマイ新子』も東京からひとりの少女が田舎町に引っ越してくるところから始まる。『トトロ』も『マイマイ新子』も、引っ越してくる少女の家庭には母親がいない。そして父親は「先生」だ。これだけでも『マイマイ新子』は『トトロ』の裏バージョンに見えるではないか。