新着映画情報
2009年11月24日 配信
年上女は奪わない(70点)
太平洋のあちらとこちらで時ならぬ“年の差恋愛”ブームが起きている。つい先日、サンドラ・ブロックがライアン・レイノルズを婿にしたと思ったら、TBSでは観月ありさが小池徹平を前におひとりさまの我が身を顧み、NHKでは黒木瞳が向井理をつかまえた。そして今度はキャサリン・ゼタ=ジョーンズが、ジャスティン・バーサ(『ナショナル・トレジャー』シリーズでニコラス・ケイジの手伝いをしていたお調子者ですね)の中に理想の彼氏を見出そうとしている。
専業主婦だった40歳のサンディは、浮気した夫と別れ、2人の子どもと新生活を開始する。だが前夫への怒りをうまく消化できない上に、久々の会社勤めがうまくいかず、鬱屈は募るばかり。そんな中、16歳年下のベビーシッター、アラムの優しさに触れ、サンディはためらいながらも“恋の現役”に復帰するのだが……。
軽いタッチながらも、弾けきったコメディにはせず、現実の苦みを適度に残した演出が上々だ。あの年齢の女性としては十分にきれいだが、それなりの“くたびれ感”も感じさせるゼタ=ジョーンズがとてもいい。どん底にあったヒロインが、誠実に人生と向き合ううちに、恋とキャリアの両方を手に入れるサクセスストーリーが根幹。当然、アラフォー女性だけでなく、幅広い世代の共感を呼ぶだろう。ちなみにゼタ=ジョーンズは、実生活では25歳年上のマイケル・ダグラスを“理想の彼氏”に選んでいる。それを思うと、このキャスティング、ちょっとおかしい。