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スノーデンとは英雄か、それとも国家の裏切り者か? 70歳の巨匠オリバー・ストーンが、世界を変えた29歳の若者の真実に迫る。
ハリウッドきっての社会派監督、オリバー・ストーンの最新作「スノーデン」の公開が決定。これまでアメリカ政府や政治の腐敗、欺瞞、矛盾を痛烈に批判し、アカデミー賞®監督賞を2度受賞している巨匠が新たに題材にしたのは、元CIA職員のエドワード・スノーデン。過去に「JFK」「ニクソン」「ブッシュ」と、アメリカ合衆国大統領をテーマにした映画を3本撮ってきたストーンが、いま映画で最も伝えたかった人物“スノーデン”とは一体何者なのか―。
2013年6月―。それは、まさしく世界中に激震が走った瞬間だった。イギリスのガーディアン紙が報じたスクープで、アメリカ政府が秘密裏に構築した国際的な監視プログラムの存在が暴露されたのだ。さらに驚くべきは、ガーディアン紙に大量の最高機密情報を提供した人物は、NSA(米国国家安全保障局)の職員であり、ごく普通の29歳の若者だったこと。匿名ではなく自らカメラの前に立ち、エドワード・スノーデンと名乗って素性を明かしたその青年は、なぜ輝かしいキャリア、恋人と築き上げた幸せな人生のすべてを捨ててまで重大な告発を決意したのか。
NSAの最高機密を盗み出したスノーデンが、香港の高級ホテルでドキュメンタリー作家のローラ・ポイトラス、ガーディアン紙の記者グレン・グリーンウォルドと初めて対面するところから映画は始まる。その密室での緊迫感に満ちたやりとりは、アカデミー賞®長編ドキュメンタリー賞を受賞した「シチズンフォー スノーデンの暴露」に克明に記録されているが、本作はそこから9年前にさかのぼり、国を愛する平凡な若者だったスノーデンが、恐るべき現実に理想を打ち砕かれていった過程を映し出す。
アメリカの情報収集プログラムはテロリストだけでなく民間企業や個人におよび、日本を含む同盟国まで対象になっていた驚愕の事実。全世界のメールや携帯電話での通話が監視され、個人の趣味、愛情、友情さえも脅かされかねない現実に危機感を募らせたスノーデンは、世界最強の情報機関に反旗を翻す決意を固めていく。また本作は、長年にわたってスノーデンのパートナーとして寄り添うリンゼイ・ミルズとの出会いとその後の軌跡を描出。幾多の試練に直面しながらも、共に人生を歩んでいくことを確かめ合う姿には胸を締めつけられる。
「50/50 フィフティ・フィフティ」「LOOPER/ルーパー」などの若手実力派俳優ジョセフ・ゴードン=レヴィットがスノーデン役に扮し、スノーデン本人と見まがうほど瓜ふたつの風貌、声色、仕種をマスターしつつ、ナイーヴな青年の心の機微を見事に演じ切った。恋人リンゼイ役は、「ダイバージェント」「きっと、星のせいじゃない」のシャイリーン・ウッドリー。メリッサ・レオ、ザカリー・クイント、トム・ウィルキンソン、リス・エヴァンスといった名優と曲者たちが脇を固め、ニコラス・ケイジがCIAの指導教官役で登場する。史上最大の内部告発劇“スノーデン事件”の全貌に迫った衝撃の問題作は2017年1月27日に日本公開される。
監督:オリバー・ストーン
脚本:オリバー・ストーン、キーラン・フィッツジェラルド
原作:ルーク・ハーディング『スノーデンファイル 地球上で最も追われている男の真実』(日経BP社刊)
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、シャイリーン・ウッドリー
メリッサ・レオ、ザカリー・クイント、トム・ウィルキンソン、リス・エヴァンス、ニコラス・ケイジ
2016年/アメリカ・ドイツ・フランス/原題:SNOWDEN
配給:ショウゲート 公式サイト
2017年1月27日(金)TOHOシネマズ みゆき座ほか全国ロードショー!