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2012年03月07日 配信
血塗られた破戒僧のすさまじい背徳と残虐、エロティシズムの描写によって発表当時激しい非難を浴び、160年間禁書とされていた18世紀の暗黒文学『マンク』(著:マシュー・G・ルイス)を映画化した「マンク〜破戒僧〜」が、3月24日よりシアターN渋谷にて公開される。
主演のヴァンサン・カッセルは、他に2本の出演が決まっていたにも関わらず、本作出演のオファーが来た際に、原作の小説がまとうオーラを感じ、これはやらなければと思い、出演を快諾したという。西洋では、多くの人がこの小説を若い頃に読み、“忘れられなくなる問題作”として有名で、デヴィッド・クローネンバーグも大ファンで、映画化が決まった際には、「あの小説は大好きなんだ!映画化するなんて素晴らしい!」と語っていたという。
原作は国書刊行会より1976年に初版が発売されていたが、今回、映画公開にあわせ新装版として復刊することが決定した。映画化にあたって、大幅にカットされたもう一つの恋愛物語、主人公自身の傲慢さや独善的な面、そして自惚れの犠牲者という側面を全面に打ち出した原作は、映画とはまた違った魅力を兼ね備えた密度の濃い内容となっている。
『マンク』
著:マシュー・G・ルイス
訳:井上一夫
648頁
定価:3,990円(本体価格3,800円)
☆3月9日より書店にて発売