17世紀スペイン、マドリッド。赤子の時にカプチン派の修道院の前に捨てられ、僧に育てられたアンブロシオは、その熱心さから町中の人が彼の雄弁な説教を聞きにやって来るほどの僧に成長した。すべての欲を絶ち、規律を重んじるアンブロシオであったが、出生の謎と煩悩に苦悩する毎日を送っていた。
そんな時、傷ついた顔を隠すために仮面をかぶっているという、ミステリアスな見習い修道士がやってくる。彼は、なぜかアンブロシオが悩まされていた頭痛を和らげる力を持っていた。実は、”彼”はアンブロシオに近づく為に女であることを隠している、偽りの修道士だったのだ。その美しい女の誘惑にかかり、アンブロシオは戒律を破ってしまう。破戒僧となってしまった彼は、やがて、本性を表した魔性の女の意のままに、黒魔術に手を染め、聖なる教会を黒ミサで汚し、妖術、強姦、窃盗、殺人とあらゆる悪徳に身を沈めていく……。
新着映画情報
『マンク〜破戒僧〜』
原題:Le moine/The monk
配 給 : | アルシネテラン |
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公式HP: | 別ウィンドウで公式HPを表示 |
公開日: | 2012年03月24日 |
映画館: | シアターN渋谷ほかにて全国順次ロードショー |
ヴァンサン・カッセル |
監督:ドミニク・モル |
2011/フランス・スペイン/ヴィスタビジョン/ドルビーSRD/101分 |
悪魔の誘惑に身をゆだねた破戒僧の、禁欲と情欲の相克がもたらした、戦慄の運命とは?
血塗られた破戒僧のすさまじい背徳と残虐、エロティズムによって発表当時激しい非難を浴び、160年間禁書とされていた18世紀の暗黒文学『マンク』(マチュー・G・ルイス著)の映画化。破戒僧を演じるのは「ブラック・スワン」での怪演が記憶に新しいヴァンサン・カッセル。「ハリー、見知らぬ友人」のドミニク・モル監督が、修道僧の肉体と精神の乖離という古典的な問いかけをスリリングな心理劇で描くゴシック・スリラー。
(c)photo Mickael Crotto