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メリル・ストリープが圧倒的な演技力で演じ切る<鉄の女>マーガレット・サッチャーの栄光と挫折を描く人間ドラマ「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」。3月16日(金)の公開を控え、第84回アカデミー賞主演女優賞を受賞したメリル・ストリープとフィリダ・ロイド監督が来日し、昨日、プレミア試写会舞台挨拶が行われた。
観客からの温かい拍手に迎えられ客席を通って登場したのは、黒のフェラガモのコートジャケットにプラダの靴を履き、TASAKIのパールネックレスと指輪をつけたメリル・ストリープ。フィリダ・ロイド監督とともにファンからの花束を受け取る一面も。また、マーガレット・サッチャーが就任当時、首相として活躍し、本人とも交流の深い中曽根康弘氏が、今回本作を鑑賞しに来場しており、メリル・ストリープと監督が対面し、握手を交わした。
MC: メリルさん、オスカー受賞おめでとうございます!オスカー常連のメリルさんですが、意外にも29年ぶりの受賞。受賞発表の瞬間のことを教えてください。
メリル: ものすごくハッピー!この歳だから感動しないわと思っていたけど、頭が真っ白になって、興奮したわ。受賞したのはたった3つだけど(笑)
MC: 日本に来ていかがですか?
メリル: とても光栄です。3.11から1年。未来は、希望は、絶対あると伝えたいわ。
フィリダ: 日本に来るとすごく謙虚な気持ちになります。本作は非常に自信があります。楽しんでもらえると思うわ。
MC: お二人は、「マンマ・ミーア!」に続いての2度目のタッグです。イギリスの有名な首相、しかもご存命のサッチャーさんに、アメリカ人のメリルさんを起用した理由を教えて下さい。
フィリダ: サッチャーは初の女性首相で、世界中の超大物スター。人間として素晴らしい。彼女を演じるには、同じように世界的なスーパースターが必要だった。また、サッチャーは冷酷な面もあるので、温かく、ウィットで共感できる人がよかった。本作は政治映画ではなく、権力を持った人間の栄光と挫折を描いた映画です。
MC: 役作りで一番大変だったのは何でしょうか?
メリル: 人間は自分の中に子供から大人な要素があるように、老後の要素も自分の中にあって人生を歩んでいると思うの。それは、国籍を問わず、人間としては同じ。私は是非日本人を演じてみたいと思っているわ。それが、私の次回作ね!
MC: サッチャーさんも時代のリーダーとして11年間首相を務めました。今の時代に必要なリーダーとはどんな人と思われますか?
フィリダ: サッチャーは顧問を置かず、人の意見や支持率も聞きませんでした。信念を絶対に曲げず、間違うことを恐れないことが必要だと思います。
メリル: 近い未来ではなく、遠い未来を見る人が必要だと思います。
<中曽根康弘氏コメント>
サッチャーさんとはサミットで5年間ご一緒していましたが、政治家としてはこうあるべきだという姿を映しだし、ご本人がよく現れていました。困難に遭遇した時の政治家はみな同じです。サッチャーさんは愛情ある女性らしい面もあります。世界中の政治家にこうあるべきだと示しているいい映画で、感銘を受けました。
3月16日(金) TOHOシネマズ日劇 ほか全国ロードショー