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「マッチポイント」、「タロットカード殺人事件」に続くロンドン3部作最終章
ウディ・アレン監督によるロンドン3部作の最終章「ウディ・アレンの夢と犯罪」が3月20日より公開される。華麗な上流階級の世界に踏み込んだ「マッチポント」「タロットカード殺人事件」の前2作とは異なり、本作は労働者階級で暮らす人々を描いたサスペンス劇でありながら、ウディ・アレンの人生観が散りばめられた集大成とも言える極上の人間ドラマ。
ホテルへの投資を足がかりにきらびやかなビジネスの世界を目指す兄イアンと、酒とギャンブルと恋人との日々に充足感を得ている弟テリー。そんな兄弟が”サンドラズ・ドリーム号”と名付けた小型クルーザーを購入したことから、彼らの人生はドラマチックにうねり出していく・・・。
この対称的な兄弟役に抜擢されたのは、本作が初共演となるハリウッドの二大スター、ユアン・マクレガーとコリン・ファレルだ。一見似ても似つかない2人だが、まるで本物の兄弟だと思えてしまうほど、息のあった演技を見せている。
☆コリン・ファレルとの出会いについて、ユアン・マクレガーはこう語っている。
「キャスティングが終了し、ロスで集合するまで、コリンには一度も会ったことがなかったんです。でも最初にあった時からすぐに意気投合しました。揉め事もなかったし、逆上するようなこともなかった。コリンは本当に愛すべき人ですよ。」
「撮影がはじまってからは、2人で真剣に取り組みました。ウディ・アレン監督はユニークで、他の監督とは撮影方法が違っていました。インサート・カットをあまりせずに、1つのシーンが長い。台詞は10ページ以上もあり、演技中は常に動いていないといけない。しかも3テイク以上撮ることは稀だから、役者は常にベストな状態で挑まないといけないんです。だから毎朝、コリンと楽屋で落ち合って台詞の稽古をしました。メイク中の間もね。」
☆また、ユアンにとって、ウディ・アレン作品への参加も今回が初めての経験となった。いつか彼の映画に出たいと思っていたという、ウディ・アレン監督の印象について
「ニューヨークにある彼の事務所で会う約束をしたんです。僕のほうが先に着いてしまったんだけど、遅れてきた監督は、しどろもどろになりながら、何度も仕切りに詫びるんです。『本当に申し訳ない。急いで歩くんだけど、どうしてもいつも遅刻してしまって・・・』って。そのときにまるで、彼の作品の中に自分が入り込んでしまったような不思議な印象をもったんです。たった45秒しか会話をしていないのにね!」
☆それから1ヵ月後、映画の撮影に入ったという。ウディ・アレンとの仕事は、実際どうだったのか。
「彼についての矛盾した話はたくさん聞いていました。俳優には直接話しかけない、名前で呼ばない、演技指導をしないなどの証言を読んだこともありました。現場に入るまでどうなるのか想像ができなかったのだけど、実際に聞いていたこととは全然違ったと証言できますよ! 本当に熱心に演技指導をしてもらいました。他の経験のない監督からこれだけ詳しく説明を受けたらうんざりしたでしょうが、彼からの指導は逆に気持ちがほぐれました。しっかりと導いてくれる監督でした。」
☆最後に映画「ウディ・アレンの夢と犯罪」について、
「初めて脚本を読んだときから、とても優れたストーリーだと思いました。思いがけない結末もエキサイティングで、本当によく作り上げられている素晴らしい作品です!」
「ウディ・アレンの夢と犯罪」3月20日(土)より恵比寿ガーデンシネマ他全国順次公開