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『ホワイト・プラネット』

配給:東北新社、コムストックオーガニゼーション
オフィシャルサイト:http://whiteplanet.jp/

この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ


監督、編集:
  ティエリー・ラコベール
監督、脚本:
  ティエリー・ピアンタニダ
製作、脚本:
  ステファン・ミリエール
製作:ジャン・ラバディ
    ジャン・レミール
撮影:ティエリー・マシャド
    マルタン・ルクレール
    ダヴィッド・レイシェル
    ジェローム・ブヴィエ
    フランソワ・リベロル
編集:カトリーヌ・マビラ
    ナディーヌ・ヴェルディエ
音楽:ブリュノ・クーレ
ナレーション:
  ジャン=ルイ・エティエンヌ

2006/フランス、カナダ/カラー/
ヴィスタサイズ/SRD/1時間23分


イントロダクション
「数十年後には見られなくなるかもしれない・・・・、地球温暖化でその状態を大きく変えつつある北極大陸に暮らす生物たちの過酷ながらも素晴らしい姿捉えたドキュメンタリー作品」
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 ベルリン・フィルの演奏に乗せ、広大な海に暮らす生物たちの姿を追ったドキュメンタリー作品『ディープ・ブルー』が圧倒的なヒットを記録したのは今から2年前のことだった(2004年夏)。この作品以前にもこうした作品は公開されていたのだが(代表的なのがリュック・ベッソンの『アトランティス』だろう)、以降は『皇帝ペンギン』(アカデミー賞外国語映画賞受賞)のヒットもあり、自然をテーマとしたドキュメンタリー作品はより大きな注目を浴びるようになってきた。今回紹介する『ホワイト・プラネット』もこうした広大な自然をテーマとしたドキュメンタリー作品である。
 数多く公開されるドキュメンタリー作品の中で自然環境をテーマにしたものが大きな注目を浴びる理由には映像の素晴らしさはもちろん、“エコロジー”、地球環境への関心の高まりもある。将来的にはなくなってしまうかもしれない地球の素晴らしい姿、それを個人だけでなく、世代、年齢を問わずに味わえることが、カップルだけでなく、家族連れでの映画鑑賞などという部分にも直結してきているのだろう。
 この作品もそうした将来は消え去ってしまうかもしれない風景を捉えている。舞台となるのは“ホワイト・プラネット”こと“北極”である。『皇帝ペンギン』の舞台は“南極”だった。では、“北極”と“南極”の大きな違いがどこにあるのだろうか。最も大きなものは自然的には“北極”は氷の塊であり、“南極”は大陸(陸地)であるということ、社会的には“北極”は“南極”のように国際的な管理下(「南極条約」)に置かれているのではなく、北極圏にある内陸地は各国の領土であり、開発も行われ、経済水域なども主張されているということだろう。“南極”と比較するとユーラシア、北米という大陸に接しているため、移動もしやすく、環境的な影響も受けやすい。現在、地球上を覆う最も大きな問題である環境問題の中で最大の影響を受け、その結果、更なる影響を及ぼすであろう代表的な地域が“北極”なのだ(その最大の原因は地球温暖化である)。氷の大陸である“北極”が融けだすと、海水面が上昇し、それが様々な生態系に影響を及ぼしていく。その最初の被害者はこの作品で捉えられている“北極”に暮らす生物たちである。
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 この作品はそうした“北極”の地で暮らし、そこを必要とする生物たちの姿をほぼ1年というスパンの中で描いていく。オープニングの宇宙から見た地球が雲に覆われた世界から氷の世界へと変わっていく様は正にタイトルどおりの“ホワイト・プラネット”である(この導入の映像は本当に素晴らしい)。そして“北極”といえば真っ先に思い浮かぶであろうホッキョクグマが穴倉の中で子グマを育てているシーンからこの作品は始まる。なんてことはないシーンに感じるが、こうした映像が撮影されたことは今までにはなかったという。実は専門的見地から観れば、『ディープ・ブルー』や『皇帝ペンギン』などと同様にこの作品には貴重な映像が目白押しなのである。長く、過酷な冬を超えて、動物たちは行動を起こし始める。カリブーは地球上の動物で最大の移動と呼ばれる旅へと歩みを進める。子グマは母グマから狩りの手ほどきを受ける。ブリザードの吹き荒れる中をウサギが歩を進め、アザラシは求愛のために鼻を膨らませる。伝説の生物といわれるイッカクが姿を現し、豊饒な海を求め、クジラがやって来る。その海の底では最高のハンターであるタコがダンスをするように獲物を捕らえ、イルカがダンスに興じている。もちろん、オオカミが雪の下を逃げまどうネズミを捕らえるシーン、ホッキョクグマがアザラシを捕らえるシーンなども出てくる。バックに流れるイヌイット的な音楽と共にこうした動物たちの生態(それは強さ、愛らしさ、残酷さでもある)に魅了されながら、作品は続いていく。
 この作品のプロデューサーたちは地球上で、近い将来に全く姿を変えてしまう場所はどこなのだろうかとリサーチし続け、その場所は北極であると確信したという。「北極の美しく多様性に富んだ世界を早く撮影しなければと思ったんだ」とプロデューサーは語っている。作品の中でこの明確なメッセージが現れるのは本当に終わりの方である。そこでは「この美しい資源を守るにはその大きな要因である人間がいなくなるしかない」という明確かつ究極的なコメントが差し込まれる(実際は映画の始まりに「ここで描かれる世界は数十年後には見られなくなるかもしれない」というテロップがある)。それまで過酷ながらも素晴らしい世界を観てきた僕たちにとってこれほど効くパンチはないかもしれない。映像として残すことの重要性と(出来る範囲で)行動する重要性はここでリンクする。その後を考えるべきは僕たちの問題である。
 監督はテイエリー・ラゴベールとテイエリー・ピアンタニダ。彼らは『沈黙の世界』や海洋の世界を描いた素晴らしいTVシリーズでも知られる海洋学者 ジャック=イヴ・クストーと深い関係を培ってきた人物であり、そうした遺産がきちんと受け継がれている部分もこの作品の魅力となっている。
 蒸し暑い梅雨、暑い夏の清涼剤としても最高の作品だが、そこに込められたメッセージを映像と共に焼き付けてもらえたらと思う。もちろん、『ディープ・ブルー』や『皇帝ペンギン』が好きなら迷わず、劇場に脚を運んでください。

ストーリー
「北極大陸。この地で豊かな自然に囲まれ暮らす生物たちの姿」
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 北極大陸。一面が氷の世界であるこの地にも春が近づいていた。巣穴で食事も取らずに子供を育て続けていたホッキョクグマの母親は子供と共に巣穴から外へと出てきた。最初にすることは子供たちのための餌探しだ。その子供たちにはお腹を空かしたオスのホッキョクグマが飛びかかろうとしていた。アザラシは子供たちに泳ぎや狩りを教えている。そしてカリブーは餌を探しながら、地球最大の移動へと向かっていく。白夜へと向かっていく季節の中、この北極大陸ではこのように様々な生物がそれぞれの営みを重ねていた。
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