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『緑茶』

配給:キネティック
オフィシャルサイト:
http://www.ryokucha-movie.com/
この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
ジャン・ウェン
ヴィッキー・チャオ
ファン・リジュン
ワン・ハイジェン
ガオ・フォン
監督、脚本:チャン・ユアン
脚本:ジン・レンシュン
撮影:クリストファー・ドイル
編集:ウー・イーシァン
美術:ハン・ジィアイン
衣装:リー・シゥルゥ
作曲:スゥ・ツォン

2002/中国/アメリカン・ビスタ/
ドルビーSR/1時間29分


イントロダクション
「ルックスは同じなのに性格は正反対の女性、そこに翻弄されていく男。中国映画界の奇才チャン・ユアン監督が最先端の北京を舞台に描く、スタイリッシュでミステリアスなラブ・ストーリー」
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(C)保利華億傅媒文化有限会社
 “韓流”の後は中国圏の“華流”だという掛け声がどこから上がったのかは全く定かではないのだが、実際にそれが盛り上がっているという話もほとんど聞かない。でも、どこかで仕掛けて、盛り上がりを生み出すんだろうなという気はする。そうすると様々なタイプの中国映画が観られるようになるわけで、それは喜ばしいことだと思う。日本で公開されている中国本土の映画のイメージは“涙と感動”に集約されている。恋愛ではなく、苦難や貧乏を乗り越えてのヒューマンな“涙と感動”である。でも当然、そういった部分だけではない。その代表となるのが、今回紹介する作品『緑茶』のチャン・ユアン監督になるのだろう。
 チャン・ユアン監督がこれまでに手掛けてきた作品ではベネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞した『ただいま』、独自の英語勉強法を知らしめるために中国を講演して歩く青年の様子を捉えたドキュメンタリー作品『クレイジー・イングリッシュ』、ありふれた愛が壊れるまでの様子を生々しく捉えた『ウォ・アイ・ニー』などが日本で公開されている。これらの作品は観てもらえば分かるのだが、全く共通性もない、でもどれもが魅力的なものをもっている。中国映画は“世代”で監督を括り区別していくのだが、チャン・ユアン監督が属する“第六世代”(1960年代から1970年代にかけて生まれた監督、1980年代後半以降に作品を発表してきている監督たちと括られることが多い)は中国国内の改革解放路線と重なることで様々な国外の文化を吸収し、自分たちの生活に根ざしたドラマを描いているのが特徴といえる。中国映画を世界に知らしめたチェン・カイコー、チャン・イーモウ、ティエン・チュアンチュアンらの“第五世代”の監督と比べるとスケールの小ささは否定できないのだが、自分たちの生活に根ざした部分を描くということで、より共感が出来、映画的な手法にも長けたものとなっている。それゆえに中国国内での上映禁止となってしまう作品も数多い。もちろん、チャン・ユアン監督もその例外ではない。
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  この作品『緑茶』を観てもらえば、アート系映画としての中国映画のレベルの高さを十二分に味わえることは間違いないと思う。美しい映像、アンビエントな電子音楽、筋道の見えない物語展開・・・・、「どこかのヨーロッパの監督がアジアの俳優を使って撮ったんだよ」といわれれば納得してしまう世界がここには広がっている。
  物語の主人公は理想の結婚相手を求めてブラインド・デート繰り返す、メガネをかけた知的で美しい女子大生と、彼女のブラインド・デートの相手となったひとりの男。男は彼女に興味を覚え、しつこく追い回し始める。そんなある日、男はホテルのラウンジで彼女に瓜ふたつの女性に出会う。ラウンジのピアニストである彼女は誰とでも寝る女だと友人は言う。実際に声を掛けてみると、ルックスは瓜ふたつなのに性格は全く正反対な奔放さ。男はその女とベッドを共にしながら、あの女子大生にも更なる興味を覚えていくのだが、というもの。
  タイトルの『緑茶』は女子大生が男と会うときには必ずしているという、友人から聞いた緑茶占いからきている。彼女はグラスの中に茶葉を落とし込み、その茶葉が開いていく揺らめきで男との愛の行方を占っているのだ。占いの結果がどうなるのかは分からないが、茶葉の揺らめきのように男はふたりの女性の間で揺れ動いていくわけだ。
  出演は正反対の性格を持つ女性ふたりを演じる、中国新四大女優のひとりであるヴィッキー・チャオと、彼女たちに翻弄される男を演じる中国を代表する男優にして監督のジャン・ウェン。映画はこのふたりだけのものといっても過言でないほど、役者としてのふたりの魅力に覆われている。毅然としたヴィッキー・チャオとどこかコミカルなジャン・ウェンという絵柄もすごくいい。
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(C)保利華億傅媒文化有限会社
  作品を観て、何よりも印象に残るのは映像だろう。色味といい、捕らえ方といい、とにかくスタイリッシュのひと言に尽きるのだ。撮影を担当しているのはウォン・カーウァイ監督の作品でおなじみのクリストファー・ドイルで彼らしい映像も堪能できるのだが、この完成された独特の雰囲気を生み出したのはチャン・ユアン監督のセンスゆえだろう。また、作品の舞台には「ここ本当に中国なの」という最先端の場所ばかりが選ばれている。ここには今までの中国映画で観てきた土着的な“庶民性”はなく、作品自体が新しい北京(裏を返せば、バブル的な経済成長が生み出した北京)の観光ガイドにもなるのではないかとも感じてしまう。もちろん、ここからはチャン・ユアン監督の立ち位置というのも感じることが出来るはずだ。
  さて、正反対の性格を持つ女子大生とピアニストの関係は?となるのだが、これは作品を観て、翻弄されながら判断してもらえればと思う。女子大生が語る言葉の端々などはヒントになっていくはずだし、そうしたミステリアスな物語を様々な部分から解釈し、楽しめるはずだ。
  アジア映画ファンはもちろんだが、ヨーロッパ映画が好きなら観て損はない作品だと思う。もっとドメスティックな愛を描いた『ウォ・アイ・ニー』とは同じ愛を描きながらも全く違う作品だが、チャン・ユアン監督の才能、センスは変わることがなく、存分に感じることが出来るはずだ。ぜひ。劇場に脚を運んでください。

ストーリー
「ルックスは全く同じなのに性格は正反対の女性、男の心はその女性たちの間で揺れ始める」
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 大学院に通う、内気な性格の女性ウー・ファンは自分のふさわしい男性を求めて、ブラインド・デートを繰り返していた。その際に彼女はひとつのルールを決めていた。それは緑茶を注文すること。グラスの中に落とした茶葉の開き方で、相手の男との恋の行方を占っているのだ。その緑茶占いは彼女が友人から教えてもらったものだった。 この日、彼女が逢った男性はチン・ミリャン。彼は彼女に惹かれていき、何度となく、半ば強引にデートへと誘い出すが、うまくいくのか、いかないのか、さっぱり見当がつかない。
 彼女と喧嘩別れをしたある夜、彼は友人と行ったホテルのラウンジで彼女に瓜ふたつの女性がピアノを演奏している姿を見かける。友人によれば、彼女は誰とでも寝る女なのだという。疑心暗鬼で彼女に声をかけると、そこにいたのはあの大学院生とは全く正反対の奔放な性格の女性で、彼はベッドを共にする。そして、ふたりの女性の間で男の心はあの茶葉のように揺れ動いていく。
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