ホーム ライブラリー コラム プレゼント トレイラー ショップ 掲示板 会社概要
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
公開劇場一覧を別ブラウザで開きます。 前のページに戻ります

『16歳の合衆国』
THE UNITED STATES OF LELAND
配給:アスミック・エース
オフィシャルサイト:http://www.16sai.jp/ →別チラシ


キャスト スタッフ データ
ドン・チードル
ライアン・ゴズリング
クリス・クライン
ジェナ・マローン
レナ・オリン
ケヴィン・スペイシー
ミシェル・ウィリアムズ
マーティン・ドノヴァン
アン・マグナストン
監督、脚本:
    マシュー・ライアン・ホーグ
製作:ケヴィン・スペイシー
   バーニー・モリス
   パーマー・ウェスト
   ジョナ・スミス
撮影:ジェームズ・グレノン
編集:ジェフ・べタンコート
プロダクション・デザイン:エドワード・T・マカヴォイ
衣装:ジェネヴィーヴ・ティレル
音楽:ジェレミー・エニック
2003年/アメリカ/カラー/ヴィスタサイズ/ドルビー・デジタル/1時間44分

イントロダクション
「少年院で教官をしていた監督が描き、問いかける少年犯罪の“なぜ?” 」
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
>>拡大写真  
  多発する少年による犯罪。そういった少年による犯罪は昔から数多くの映画に描かれている。最近もマイケル・ムーアの『ボウリング・フォー・コロンバイン』、ガス・ヴァンサント監督の『エレファント』など描き方は違うが、コロラド州のコロンバイン高校で起こった銃乱射事件にインスパイヤされて生まれた作品や女子高生コンクリート詰め殺人事件をテーマにした『コンクリート』、『カタルシス』という出所後の少年と家族の行く末を追った作品など印象的な作品が公開されている。作品によって語り口や描く手法は違うが、どの作品も提示しようとしているテーマがある。それは“事件はなぜ起こったのか”ということである。そして、その問いに対する明確な回答は提示されていない。今回紹介する作品『16歳の合衆国』もそういった類の作品である。
 16歳の少年リーランドはある日、恋人の知的障害を持つ弟を刺し殺してしまう。恋人との関係がうまくいっていなかったわけでもなく、恋人の弟との関係が悪かったわけではない普通の16歳の少年がなぜ、このような事件を起こしてしまったのかという部分へこの作品は少年院の教官との対話を通して迫っていく。
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
>>拡大写真  
 監督はこの作品が商業映画デビュー作となるマシュー・ライアン・ホーグ。この作品にはロサンジェルスの矯正施設(少年院)で2年間、教員生活を送っていた彼の実体験が大きく反映されている。ホーグ監督は最初は「仕事についた初日から殺人罪で告発されている17歳の未成年者たちの前に出された。僕は先入観で、そいつらはどうせ極悪人になる連中だ、ぐらいに思っていた。」というが、その先入観、印象は大きく変化する。それは彼らがそれぞれに個性、ユーモア、夢を持つ普通の10代の子供たちと変わらないことに気づいたからだった。「子供たちをそれぞれに人間として知るようになると、たくさんの疑問が沸いてきた。殺人者の話に私は笑い、同情する。殺人者に私は教え、学び喜ぶ姿に快感を感じている。次第にそれらの若者たちに私は何かを感じ始めた。これからも生きるべき人生がある。目には希望がある。彼らは必ずしも極悪非道な人間ではない。」とホーグ監督は語っている。こうして少年犯罪者たちと心を通わせるうちに浮かんできた様々な疑問を突き詰めていくためにホーグ監督はこの作品の脚本に取りかかったという。数年をかけて書き上げた脚本は、内容の難しさから、なかなか色よい返事をもらえなかったが、俳優でもあるケヴィン・スペイシーの手により救われることになる。彼のトリガー・ストリート・プロダクションが映画に向けて着手することになったのだ。スペイシーは「今、アメリカで起こる事件、その子供たちに対して、私たちはあの子は何々だというように枠組みをはめて見てしまう。この作品はそうした要素を新鮮な視点で捉えている。この物語はどうしてこういうことが起こるのかというきつい質問を私たちにぶつける。しかも安易な答えを産んでいない。テーマは難題だが、ホーグ監督はものすごく明確なビジョンをしっかりと持っている気がした。」と映画化に着手した理由について語っている。
 出演はそのケヴィン・スペイシーの他に、『タイタンズを忘れない』のライアン・ゴズリング、『トラフィック』、『オーシャンズ11』のドン・チードル、『海辺の家』のジェナ・マーロン、『アメリカン・パイ』のクリス・クライン、『ショコラ』のレナ・オリンなど。主人公の心象とも重なるような印象的な音楽は熱狂的なファンを抱えていたアメリカのインディーズ・シーンのバンド サニー・デイ・リアル・エステイト(現在活動停止)のジェレミー・エニックが担当している。
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
>>拡大写真  
 この作品は少年がなぜ、犯罪を犯したのかという部分に迫っていく作品であるとともに、彼の起こした事件が周囲に及ぼしていく影響までも描いていく。教官との対話の中で明確な答えが出るわけではなく、その会話によって表れてくるのは様々な層である。それはどこにでも転がっている出来事であったり、当たり前のように存在する家族、壊れた家族であったりする。どこにでもある出来事が重なり、罪を犯してしまった少年。その出来事は様々な形で彼の周囲へと波及していく。それはどこにでもあるものではない圧倒的な重さの波及であり、周囲は大きな変化を背負い込むことになる。そこから表出してくるものは様々な問いかけである。それは彼が手にした「リーランドの合衆国」(アメリカをリーランドに書き換えた)という象徴的なノートの中に記されている。圧倒的に重いけれども心に響いてくる作品です。同世代の方や、『エレファント』に何らかの感慨を感じた方など、ぜひ、劇場に足を運んでください。
  

ストーリー
「少年はなぜ、恋人の弟を刺し殺したのか」
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
>>拡大写真  
 どこにでもいる16歳の普通の目立たない少年リーランド。彼は恋人のベッキーとの関係もうまくいっているし、彼女の家族との関係もうまくいっていた。
 ある日、ベッキーの見ているテレビに殺人現場からの中継場面が映し出されていた。そこにはうなだれる父親の姿があった。殺されたのは彼女が可愛がってきた知的障害を抱える弟ライアンで、殺したのは彼女のボーイフレンドのリーランドだった。この事件により、ベッキーの家族は保っていたバランスを崩し始めていく。
 逮捕されたリーランドは矯正施設に入れられるが、事件について一切語ろうとしなかった。しかし、リーランドは教官のパールと出会うことで、少しずつ胸のうちを語り始め、教室から持ち出すことが禁じられているノートに自分の想いを書き綴り始めた。一方、パールはリーランドを題材に本を書こうと思い立っていた。ふたりの対話により、事件を覆う層が明らかになり始める。
movilog
ピックアップムービー
サーチ
DVD比較はベストプライス


リンク
メールマガジン登録
神雕侠侶オフィシャルウェブサイト
ベクター・メディカルテック・ジャパン
*giggle
本サイトをご覧になりるにはFlashPlayerが必要です。 IE5.0以上推奨 画面サイズ推奨800×600以上 お問い合わせ先