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2009年12月02日 配信
『WATARIDORI』のジャック・クルーゾー&ジャック・ペランの新作。今回は海の生きものたちが主役だ。
ジャック・ペランが手掛けたネイチャー・ドキュメンタリー映画の最新作。これまでにも『ミクロコスモス』や『WATARIDORI』などの映画を作っているペランだが、今回は『WATARIDORI』に引き続いてジャック・クルーゾーとの共同監督。「海ってなに?」という少年の問いかけに海洋学者が答えるという趣向で、地球上の他のどんな自然よりも手つかずのまま残される海洋自然の豊かさを紹介していく。
個々の映像自体は、今どきそれほど面白いものではない。海洋ドキュメンタリーにはジャック=イヴ・クストーの『沈黙の世界』以来の長い伝統があるし、テレビ番組でも映画でも海をテーマにしたドキュメンタリーは山のようにある。最近ではBBC制作の「ブルー・プラネット」やその映画版『ディープ・ブルー』が注目を浴びた。もちろん面白い映像はいつ観ても面白いし、驚異的なシーンはいつ観ても驚異的なのだが、素材の斬新さや新奇さという点で、『オーシャンズ』に新鮮味があまりないのは事実だろう。
しかしそれなら『オーシャンズ』はつまらないのか? 決してそんなことはない。むしろ面白い。