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8月27日(土)に初日を迎えた「日輪の遺産」。本作は「鉄道員」「地下鉄に乗って」「蒼穹の昴」など数々の名作を世に送り出してきたベストセラー作家・浅田次郎の原点とされる小説の映画化。
角川シネマ新宿の舞台に、堺雅人、福士誠治、ユースケ・サンタマリア、森迫永依、佐々部清監督が登壇し、満席の観客の前で挨拶を行った。また、本作品の最大の見せ所である“マッカーサーの財宝をめぐる歴史ミステリー”にちなんで、登壇者らがとっておきの“財宝”を特別に披露し、その財宝にまつわるエピソードとともに映画への想いを語った。
堺雅人
「僕自身この映画から沢山の抱えきれないくらいの遺産をいただいた気がします。そのテーマが何なのか、僕にとってその意味が何なのか、今でもずっと考え続けている日々です。皆さんのお手元にもこれから物語が手渡されて、それを大事なものとして持って行っていただけたらスタッフ・キャストを代表して嬉しく思います」
福士誠治
「この映画は僕にとっても本当に心に残る映画になりました。完成した映画を僕も観ましたが、想いが沢山あふれる映画になっています。今日映画を観た後、一緒に観た方と映画の話をしていただけたらすごく温かい気持ちになれるのではないかと思います」
ユースケ・サンタマリア
「僕は色んな仕事をやっていますが、芝居の仕事をする時は、芯のあるもの、メッセージのあるものしかやりたくないと思っています。この映画はすごく強いメッセージのある映画です。参加させていただいて本当に光栄でした。話によりますと、続編ができるという噂・・・(場内笑い)デマか・・・。でも分かりませんよ、皆さんの署名次第ということで(笑)」
森迫永依
「今日は待ちに待った公開日ということで、とても緊張しているのですが、とても大きな仕事に出させていただいたんだなと改めて実感しています。感謝の気持ちで一杯です」
佐々部清監督
「脚本からスタートして公開まで5年かかりました。途中頓挫しかかったりもしましたが、参加してくれたスタッフやキャストの皆で感謝の気持ちで一杯です。お盆に被災地の石巻で上映してきまして、5年かかりましたが、今この時期にこの映画が上映できることが今の日本にとってビタミン剤、栄養剤になるかなと思って、とても誇りに思っております」
挨拶が終わったところで、運ばれてきたのはひとつの木箱。森迫が懐かしく感じるというこの箱には“決號榴彈”との文字が書かれ、映画の中でマッカーサーから略奪した財宝を隠すカムフラージュに使われたもの。作品の“秘密の財宝”にちなんで、この映画にまつわる大切なものを登壇者それぞれが箱の中から取り出し、それについてのエピソードと合わせて披露した。
森迫永依の秘密の財宝・・・ “寄せ書きのファイル”
「小学校5年で転校した時にもらった寄せ書きです。学校が大好きで転校したくなかったけど、友達や先生・校長先生など色々な方からいただいて、すごく嬉しかったです」
福士誠治の秘密の財宝・・・ “シャンパン”
「僕がシャンパン好きだということで、クランクアップの時にいただきました。映画のタイトルと自分の名前が入っています。すごく思い入れのあるものなので、まだ飲めずにいますが、次に監督と作品を作る時に開けたいな、という・・・」
ユースケ・サンタマリアの秘密の財宝・・・ “眼鏡”
「僕は劇中で眼鏡をかけていますが、衣装合わせで監督に眼鏡をかけてほしいと言われました。“僕がこんなのかけたらコントになっちゃいますよ!”と言ったのですが、時代背景上こういう眼鏡ですからと。かけたらこの場内の雰囲気みたいにスタッフが失笑し初めて・・・(笑) レンズに度を入れて使おうと思っています」
佐々部清監督の秘密の財宝・・・ “映画「ディア・ハンター」のDVD”
「この映画でマッカーサーを演じているのは、ハリウッドの大スターであるジョン・サヴェージです。オーディションでロサンゼルスに行った時、絶対に出てもらえないだろうと思い、一応DVDとマジックを持って行ってサインをしていただきました(笑) 提示されたギャラはこちらが提示したものの3倍位でしたが、脚本をとても気に入ってくれて日本に来てくれました」
堺雅人の秘密の財宝・・・ “小さな黄色のダルマ”
「高崎の撮影現場で、お世話になったフィルムコミッションの方にいただいたという撮影スタッフからひとついただきまして。せっかくだから“無事公開されますように”と片目を入れましたが、1年以上家の机の前で片目のダルマがずっと僕をにらんでいて・・・」
そして、公開を祝って堺自らの手でダルマにもう片方の目が入れられたが、「両目が入ったら入ったで、またにらまれているようで・・・。神社に奉納しに伺いたいと思います(笑)」と語り、場内の笑いを誘った。
角川シネマ有楽町ほか全国上映中