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第35回モントリオール世界映画祭(8/18〜8/28)コンペティション部門に参加している映画「わが母の記」が、最高賞のグランプリに次ぐ、審査員特別グランプリを受賞した。
現地で授賞式に参加している原田遊人(「わが母の記」編集)と樹木希林は、授賞式直後には、京都で共に別の作品を撮影している原田眞人監督と役所広司に電話を入れ、朗報に喜びを分かち合った。
<受賞式 檀上での挨拶>
原田遊人(はらだ・ゆうじん)
この作品の編集を担当した原田遊人です。監督である父は現在、撮影中のため代わりに受け取ります。このような素晴らしい賞を頂き、とても光栄に思っています。ありがとうございます。何を言ったらいいんだろう・・・(と樹木さんを呼び)
樹木希林
この映画の日本は今、原発と言う人災により、空気も壊れ、水も壊れかけています。私たちはこのような賞を頂いても、嬉しいような情けないような気持ちですが、こころして頂きます。美しい映画、と審査員に言われました。そういう日本でありたいと思いました。
<喜びのコメント>
原田眞人監督
日本が元気のない今、明るいニュースが届いてとても嬉しく思います。すべての観客とその母親たちに捧げるつもりで撮りました。この家族の絆の物語がモントリオールの皆様にも共感して頂けたことが、光栄です。深い感謝をお伝えしたいと思います。
役所広司
現地にいる樹木さんとも電話で話をしました。監督とともに喜びを分かち合っています。日本の家族の姿を世界の人々に観ていただけて、そして受け入れてもらえたことがとても嬉しいです。
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【映画概要】
国民的作家・井上靖の自伝的小説を、豪華キャストで描く家族の絆の物語。
たとえ記憶がなくなったとしても、きっと愛だけは残る―― 10年にわたる家族のラブストーリー。
昭和39年。小説家の伊上洪作(いがみ・こうさく)は、父が亡くなったことから、実母・八重の面倒をみることになる。幼少期、母親と共に暮らしてこなかった伊上は、妻と三人の娘、妹たち“家族”に支えられ、自身の幼いころの記憶と、八重の思いに向き合う事になる。八重は、次第に薄れてゆく記憶の中で、“息子への愛”を必死に確かめようとし、息子は、そんな母を理解し、受け入れようとする。
タイトル: 「わが母の記」
海外版タイトル: 「Chronicle of My Mother」
原作: 井上靖『わが母の記〜花の下・月の光・雪の面〜』
監督・脚本: 原田眞人
出演: 役所広司、樹木希林、宮崎あおい、他
配給: 松竹
公開: 2012年
公式サイト:www.wagahaha.jp