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20世紀の大いなる遺産、手塚治虫の人生を賭けた作品が遂に初の映画化。没後20年経てもなお、世界中から愛され続ける日本の至宝、手塚治虫。彼の最高傑作と称えられ、コミック界のアカデミー賞と呼ばれるアイズナー賞最優秀国際作品部門を2度にわたって受賞した『ブッダ』。
キャリアで最長となる10年もの歳月を連載に費やし、まさに人生を賭けて挑んだこの作品は、ブッダの生涯を説話に基づいてなぞったものではなく、独自のドラマを構築し、圧倒的なエンターテイメントとして、長く読み継がれており、発行部数2000万部を誇る大ベストセラー。
混迷の時代と言われる“今”を生き抜く力をくれる、一大エンターテイメント!
★★ 豪華キャスト発表&コメント ★★
● ナレーション・チャプラの母 吉永小百合
2500年もの昔から語り継がれているお釈迦様の物語が、手塚治虫さんのエンターテイメント作品として映画化されることは、とても素晴らしいことです。「手塚治虫のブッダ」は、のちにブッダとなるシッダールタ王子を光とすれば、その対極にある、影ともいえる奴隷少年チャプラの栄光と破滅の物語でもあります。奴隷の身分を隠し、軍人として国家の英雄にまで上り詰めた少年が、奴隷の母親を「母さん」と呼んでしまったがゆえに、母と子は、破滅への道へむかいます。私は、チャプラの母親と、ナレーションを担当致しました。大好きな手塚作品に参加できましたこと、とても嬉しく思って居ります。皆さま、是非、来年の公開を御期待下さい。悲しいニュースや争いの多い日々ですが、きっと、優しい気持ちになれる映画だと思います。
● チャプラ 堺雅人
アクションが多く、低い身分からスーパーヒーローに上り詰めるというスケールの大きい役だったので、楽しんで演じました。(吉永さんとは録音は別ながら母子としての共演となりますが、)吉永さんの声を聞きながら演じましたが、心に染み入るようなお芝居で、ご一緒させてもらい光栄です。「手塚治虫のブッダ」は、心の奥までしびれるような深い物語です。是非楽しみにしていてください。
● スッドーダナ王 観世清和(能楽観世流二十六世家元)
手塚治虫作品は、小学生の頃から「ジャングル大帝」がテレビ放映されているなど、身近な存在でした。原作『ブッダ』は、私が中学生のとき父の書斎に立てかけてあったそれを、父の留守中に手に取ったのが初めての出会いです。能の世界では、謡といって、節に感情や思いを乗せる
のですが、声の芝居は普段の能の世界とは極端に違って苦労しました。能も、人間の生と死といった普遍的なテーマを描いていますが、「手塚治虫のブッダ」と共通しています。
● マリッカ姫 黒谷友香
手塚作品は、『リボンの騎士』『ユニコ』『ブラック・ジャック』などを子供の頃に読んでいました。そんな手塚作品に参加できるなんて、とても貴重な体験でした。私の演じたマリッカ姫は10代の役なので、声のトーンも高めに、大げさに演じるよう心がけました。『ブッダ』の映像化は今回がはじめてです。私も声優にはじめて挑戦しました。とてもいい作品に仕上がると思いますので、是非劇場に見に来てください。
● シッダールタ 吉岡秀隆
手塚作品は、私が22〜24歳くらいのときに、『ブッダ』『火の鳥』『アドルフに告ぐ』『ブラック・ジャック』などを縋るように読んだ記憶があります。人間の根源を描くそれらの作品に救われました。声の演技は、自分で“間”をつくれないので、その状況でどこまでシッダールタの気持ちに入っていけるかが難しかったです。2500年前のブッダの教えが現代まで受け継がれていることは素晴らしいことです。昔『ブッダ』を読んだ大人の方たちが子供連れで劇場に来てもらえればうれしいです。
「手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく」
2011年5月28日(土)全国ロードショー
東映/ワーナー・ブラザース映画 共同配給