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現地時間の2月21日、ロンドンで開催された英国アカデミー(BAFTA)賞にて、「月に囚われた男」のダンカン・ジョーンズ監督が見事、新人監督賞を獲得した。
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞新人監督賞受賞、ブリティッシュ・インディペンデントフィルム・アワード新人監督賞/作品賞受賞に続くビッグタイトルの受賞となり、デヴィッド・ボウイの息子という話題性だけの存在ではなく、映画監督としての才能が本物であることが証明される結果となった。
大の親日家として知られるデヴィッド・ボウイの息子であるダンカン・ジョーンズは、子供だった70年代に父親と一緒に何回も来日し、その影響で日本文化に強い影響を受けたと語る。数年前にはプライベートの旅行で東京を訪れ、「東京の街が大好き。いつか東京に住んでみたい」というほど。また、自身を"オタク"と呼び、黒澤明監督、北野監督作品が大好きで、攻殻機動隊、AKIRA、ヱヴァンゲリヲンなどのSFアニメの大ファンでもある。
今回の受賞について、「ありがとう!!まさか受賞するとは思ってなかった。本当にうれしい。僕の大好きな日本のみんなが、今回の受賞でこの作品に興味を持ってくらたらうれしい」とコメントした。
デヴィッド・ボウイも、映画監督としての息子を応援しており、本作が出品されたサンダンス映画祭、トライベッカ映画祭にも駆けつけ「自分の息子をすごく誇りに思う」とコメントしている。今回、ボウイ父子の生まれ故郷であるイギリスの最高峰の映画賞、英国アカデミー賞の受賞とあって、その喜びもひとしおだろう。
☆ダンカン・ジョーンズ 〈監督/脚本〉 プロフィール
1971年、イギリス生まれ。父親は伝説のロック・スター、デヴィッド・ボウイ。母親は、ローリング・ストーンズの名曲「アンジー」のモデルとなったアンジェラ・バーネット。両親の離婚後は父親ボウイのもとで育てられたため、幼少の頃から父親に多大な影響を受ける。トニー・スコット監督のワイルドカム・オペレーターとして業界でのキャリアをスタートさせたのち、コマーシャル監督として有名なウォルター・スターンのもとで経験を積み、コンピューター・ゲーム業界にも一時期身を置いた。低予算のミュージック・ビデオをしばらく手がけたのち、広告業界の第一人者トレヴァー・ビーティに見出され、トップクリエイターのひとりとして注目される。2009年、長編映画監督デビューとなる本作で数々の新人監督賞を受賞。次回作は、ジェイク・ギレンホール主演の『Source Code』が決定している。
「月に囚われた男」 4月10日(土)、恵比寿ガーデンシネマほか全国ロードショー