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マイケル・ムーアが”経済問題”に切り込んだ最新作「キャピタリズム:ア・ラブ・ストーリー」(原題)が、第66回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門において”ワールドプレミア”として6日(日)に上映された。ヴェネチアのコンペティション部門にドキュメンタリー作品が出品されるのは本作が初めてとなる。
上映中から、要所要所で拍手喝采や爆笑が起きるなど、観客は非常に好意的な反応でムーアの最新作を受け入れた。上映後には10分以上のスタンディングオベーションが続き、ムーアはバルコニーから身を乗り出し、満員の客席に感謝の言葉を繰り返した。
公式上映に先立つ記者会見でも、ムーアは絶好調だった:
「アメリカという国では民主主義が不当な扱いを受けていると思う。経済は人間の生活の大きな要素を占めるけれど、人々が自分の住む社会の経済の運営に対する発言権を持たないような社会を民主主義社会と呼ぶことはできない。僕は『アメリカン・ドリーム』という考えを、生活の全ての要素において適用するべきだと思う。投票所の中だけでなくてね。企業の利益だけを追求した人たちが下した判断が、生活に追われる働き者のまともなアメリカ人たちの人生を破壊したことについて、僕は非常に心を痛めている。この映画がその人たちの気持ちを代弁し、彼らの話がアメリカ国内そして世界中で、語られる機会となることを願っているよ」
「僕が何よりも心がけているのは、いい娯楽作品にすること。金曜日の夜、みんなが観に来るような、説得力のある、ぐっと観客をつかんで飽きさせない映画で、できれば笑ってもらって、涙なんかもちょっと流してもらえたら、といつも思ってる。僕のスタンスは、常に観客の側に立つこと。ウォール街に犯罪現場用の立ち入り禁止テープを貼りめぐらし、どこかのCEOを逮捕してやりたいと感じた人がアメリカだけで何百万人といたはずだろう。だから僕の映画を観て、その人たちが普遍的な体験をして、今まで知らなかったことを知ってくれたら最高にうれしい」
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