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『カーズ』

配給:ブエナ ビスタ インターナショナル(ジャパン)
オフィシャルサイト:
http://www.disney.co.jp/movies/cars/
この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
オーウェン・ウィルソン
ポール・ニューマン
ボニー・ハント
ラリー・ザ・ケイブル・ガイ
ジョージ・カーリン
ポール・ドゥーリイ
チーチ・マリン
ジェニファー・ルイス
トニー・シャルーブ
キャサリン・ヘルモンド
グイド・カローニ
マイケル・ウォリス
リチャード・ペティ
マイケル・キートン
ジョン・ラッツェンバーガー
監督、脚本:ジョン・ラセター
共同監督:ジョー・ランフト
製作:ダーラ・K・アンダーソン
音楽:ランディ・ニューマン

2006/アメリカ/
シネマスコープ・サイズ/
ドルビーSRD


イントロダクション
「ピクサーのジョン・ラセータが自らの体験に重ねて描く、路上に取り残され、“ルート66”沿いの寂れた町にたどり着いた、カーレースのチャンピオン決定レースを控えた車が大きく成長していく楽しくも感動的な物語」
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(C)DISNEY ENTERPRISES, INC. & PIXAR ANIMATION STUDIOS. ALL RIGHTS RESERVED. 
  アメリカの象徴ともいうべき会社ディズニー。様々な事業展開の中、その本筋は創業以来続いている映画、アニメーションである(実際の収益はキャラクタービジネスだろうが)。しかし、ここ数年、この本筋は不振続きでよくない話も何度となく持ち上がっていた。そうした期間に本筋を支えていたのがピクサーのアニメーションだった。そのピクサーとも契約を巡るゴタゴタがあったが、それを乗り越えての“ディズニー・ピクサー”の待望の新作が公開される。それがここで紹介する『カーズ』である。
  物語は巨大スタジアムで開催されるカーレースのシーンから始まる。このファイナル・レースでは今回のレースで引退を決めている人格者である伝説的存在のキング、そのキングの影に常に隠れていた汚い性格のチック・ヒックス、そして彗星のごとく登場した傲慢な新人ライトニング・マックィーンのいずれかに優勝カップが手渡されるはずだった。しかし、このレースは3台同着となり、3台による最終決戦が開催されることが決定する。その舞台は1週間後のカリフォルニア。それぞれの車はトレーラーで最終決戦の地を目指すが、マックィーンはその途中で行方不明になってしまう。実はマックィーンは眠っているときにトレーラーから落とされてしまったのだった。トレーラーの姿はすでになく、高速を目指したマックィーンがたどり着いたのは“ルート66”だった。
  アメリカの穀物庫、市場の中心地であるシカゴからカリフォルニアまで、アメリカ大陸の東から西までを初めて貫いた幹線道路が“ルート66”である。この“ルート66”が通るまでアメリカの西と東を結ぶ幹線道路は存在していなかった。“ルート66”は観光道路、商用道路として大きく利用され、多くのアメリカ国民に愛され、ドラマの舞台となり、ロックン・ロールのスタンダードナンバーとなった曲として歌われていく。しかし、交通網が多様化し、よりスピードが優先され、インターステートハイウエイ(高速幹線道路)が出来上がることで“ルート66”は地図上から完全に消され、賑わいに満ちていた道路沿いの町も寂れていく。それは幹線道路としての“ルート66”の役割の完了でもあった。しかし、“ルート66”はアメリカ人、世界中の人々の記憶から無くなることがなかった。一時は完全に寂れてしまったが、道路沿いの町の住民の努力などにより復活し、今では絶え間なく人々が訪れる道路となっている。それは“ルート66”には“ハート・オブ・アメリカ”ともいうべき精神が宿っているからだ。
  “ルート66”に迷い込んだマックィーンが出会うのも信号が点滅しっ放しの埃をかぶった過去の栄光しかないような町だ。でも、そこで傲慢な、独善的な性格だったマックィーンは人々の豊かなハートに触れ、成長していくのだ。
  ピクサーは前作の『Mr.インクレディブル』で初めて人間を主人公にしたが、それまでの作品では人間以外を主人公に世界を作り上げてきた。今回の作品の主人公は車たちである。ただし、この車たちは実在するアメリカの土地で人間のように生活をしている。そうした部分では、人間が主人公ではないが、人間が主人公であってもおかしくない設定、物語でもある。実在するアメリカの土地を舞台に展開する出会いと成長の物語、それが向かっていくのはやはり“ハート・オブ・アメリカ”という精神性である。
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  監督と脚本はピクサーの代表でもあるジョン・ラセータ(ちょっと意外なことだが監督作は『トイ・ストーリー2』以来である)。この作品のきっかけについてラセータ監督は10年間ノンストップで働き続けた末に妻の説得で手に入れた2ヶ月間の休暇に、キャンピングカーで家族と共に旅に出たことを挙げている。インターステートハイウエイを使わず、太平洋と大西洋に足を浸すことを目的としたゆったりとした旅はラセータ自身に「ゴールを目指すことも、賞を獲得することも、現代社会が強要する様々なことをするのは悪いことじゃない。でも、忘れてはいけないのは、たとえば何かを達成したときに一緒に祝ってくれるような家族や友達の存在なんだ。」ということを気づかせたという。そして、この旅で学んだことが『カーズ』の物語に直結しているという。ラセータ自身にとってはそれは個人的な経験を反映させた「最も個人的な作品」でもあるのだ(ちなみに無類の車好きでもあるそうだ)。
  アメリカの旅とスモールタウンという部分を考えると、例えば、キャメロン・クロウ監督の『エリザベスタウン』との共通性をこの作品は持っている。『エリザベスタウン』は会社を傾けさせるほどの失敗を重ねた青年が亡くなった父の葬儀のためにアメリカの片田舎の町に向かい、そこで親族などに出会い、自分を再生させていく物語だった。この『カーズ』では寂れた“ルート66”沿いの町を舞台に若さゆえの傲慢さを持ったマックィーンが人間的(?)に大きく成長していくのだ。
  この2作品だけで語るのは余り意味がないかもしれないが、テロ、戦争という現在の時代背景を考えると、こうした“ハート・オブ・アメリカ”ともいうべき精神を持った作品が生まれてくるのは必然だろう(作品では現在の政府への皮肉も少し描かれている)。後戻りではなく、本来持っていたはずの希望を描くというのは現状への何らかの揺れ戻しでもあり、それは邦画などにおける“昭和ブーム”にも通じているのかもしれない。
  この作品はフルCGによる映像表現も本当に素晴らしく(郷愁を誘うような町並みなどは本物のようだ)、最後には感動!という、あらゆる世代が楽しめるッピクサーらしいエンタテインメント作品に仕上がっている。それはCGでありながらもアメリカ映画らしさの一端をきちんと担っているのがピクサーであることも改めて感じさせてくれる部分でもある。家族、友人などとぜひ、劇場に足を運んでください。

ストーリー
「“ピストン・カップ”で優勝を目指す新人ライトニング・マックィーンは“ルート66”に迷い込む」
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  レーシング・スポーツの最高峰である“ピストン・カップ”はこの大会で引退を決定している伝説的存在のキング、いつもキングの陰に隠れていたチック・ヒックス、そして突然現れた新人ライトニング・マックィーンの3台によって優勝が争われていた。傲慢で独善的なマックィーンはあと少しで優勝というところでタイヤがバースト。レースの結果は3台が同時にゴール。優勝争いは1週間後のカリフォルニアで開催される3台による特別のレースまで持ち越されることが決定する。しかし、ピット・クルーたちは意見を無視し、いじわるなマックィーンについてくることはなく、その場で辞めてしまった。
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