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『エリザベスタウン』

配給:UIP
オフィシャルサイト:http://www.e-town-movie.jp/

この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
オーランド・ブルーム
キルステン・ダンスト
スーザン・サランドン
アレック・ボールドウィン
ブルース・マッギル
ジュディ・グリア
ジェシカ・ビール
監督、製作、脚本:
  キャメロン・クロウ
製作:トム・クルーズ
    ポーラ・ワグナー
撮影:ジョン・トール
編集:デヴィッド・モリッツ
プロダクションデザイン:
  クレイ・A・ギリフィス
衣装:ナンシー・スタイナー
音楽: ナンシー・ウィルソン

2005/アメリカ/ビスタサイズ/
DTS、SRD、SR/2時間3分


イントロダクション
「キャメロン・クロウ監督が描く、自分の人生を失った青年が急逝した父の田舎での経験を通して人生を再生していく、『あの頃、ペニー・レインと』と地続きの関係にあるようなユーモア、暖かさに満ちたロックな作品」
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(C)2005 by Paramount Pictures. All rights reserved
 先日、来日記者会見の際にヴィム・ヴェンダース監督はアメリカへのこだわり、魅力について質問され、その風景について触れていた。質問者はそれは知っているのでそれ以外でという断りを入れていてのだが、どうしても語りたくなる風景の魅力をアメリカという国は持っているのだと思う。その魅力は都市部以外は変哲もない変わらない光景が続きながらも、人間の想像を超えた広大な自然も有するというランドスケープ、歴史でもある。だから、アメリカという国にはロードムービーが似合うのだろう。今回紹介するキャメロン・クロウ監督の最新作『エリザベスタウン』もそうしたアメリカの風景や匂いを伝えてくれる作品である。
 物語は返品されるスニーカーの光景から始まる。実はこの企業が大きく売り出したこのスニーカーは見事に大ゴケし、会社自体も傾いてしまうのだ。このスニーカーをデザインしたのが主人公。もちろん、彼は職を失うことが決定し、その夜、自殺を考え始めるのだが、そこに姉からの1本の電話がかかってくる。父が多くの親戚が暮らすケンタッキーで亡くなったというのだ。家族の代表として彼は父の遺体を受け取るために、ケンタッキーのエリザベスタウンという町に向かう。自殺は戻ってきてからするという前提の彼にとっても最後の旅になるはずだったが、というのが作品のさわりの部分だ。この後、彼は乗り込んだ飛行機のスチューワーデスや、田舎の親戚との出会いを経ながら、心の持ち方を大きく変えていく。
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(C)2005 by Paramount Pictures. All rights reserved
 この作品は今まで自分の全てを費やしてきた生き方を失った男が再び自分の人生を取り戻す物語である。このように要約すれば、ありがちだなで終わってしまうかもしれないが、そこだけでないのが大きな魅力となっている作品だ。そこに横たわるのがアメリカという風景であり、歴史であり、人間なのだ。
 監督のキャメロン・クロウはこの作品の発端について、妻でミュージシャンであるナンシー・ウィルソン(元ハート)にアメリカ横断の旅に誘われた際に満喫したケンタッキーが自然と物語を湧き出させてくれた、という。ケンタッキーは監督の父親の生まれ、育った地であり、その数年前に父親が亡くなった葬儀の際にずっと会っていなかった親戚たちの温かみ、血のつながりを感じ取っていた。監督は「この映画を作ることは、私と父をつなげる手がかりを知る最後の一歩だったのさ。」と語っている。こうした個人的な感傷ともいえる部分に加えて、監督は「この映画は生命の飛躍に対するラブ・ソングなのさ。観客には映画を観終わった後で、本当に生きるということが、どんなものか感じてもらえたらいいと思っている。」と語っている。
 主演は人生に迷える主人公に『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで世界中の女性を虜にしたオーランド・ブルーム、何事にもポジティブに生きようとする作品のテーマの象徴のような女性にキルスティン・ダンスト。共演にスーザン・サランドン、アレックス・ボールドウィン、ブルース・マッギル、ジュディ・グリアなど。
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(C)2005 by Paramount Pictures. All rights reserved
 この作品の大きなテーマは先にも書いたとおり、人生の再生である。会社を傾かせるような大失態を演じた男だがそんなことは君の人生に比べれば大したことないという物語である。そして家族、親族の愛情ある関係の物語でもある。それらと共にこの作品は間違いなくロック映画である。ロックを当たり前のように受け入れ、感化されてきた者たちの映画である(このロックにはソウルやジャズ、ポップスも入る)。いまや映画監督として大きな地位を築いたキャメロン・クロウがロック・ライターとして名声を獲得してきた人物であることを知っている方も多いと思う。その半自伝的な要素は傑作『あの頃、ペニー・レインと』で描かれている。極端な言い方をしてしまえば、僕はこの『エリザベスタウン』は『あの頃、ペニー・レインと』のその後ではないが、地続きの作品だと考えている。この作品の後半はひとりの青年が人生に希望を失った中でひとりの女性に出会い、彼女の作った地図と音楽に従いながら、車でアメリカを旅するという体裁に変わっていく。この旅はアメリカの中西部のケンタッキーから彼の住んでいる東のオレゴンまで戻るというものだ(実際はそこまでいかない。蛇足だが彼が傾けた会社のモデルはオレゴンのポートランドが発祥のナイキだ)。ロック好きにとってはこの旅の行程がウキウキし、涙ものなのだ(ケンタッキーにはレイナード・スキナードのネタも散りばめられている)。そしてこの旅にはヴェンダースも魅了されたアメリカの広大な風景とロックに彩られた歴史も描かれている。いろんな映画メディアがこの作品を語るのは多分、オーランド・ブルームだろう。でも、この作品はロックに深い愛着を持ち、『あの頃、ペニー・レインと』が楽しめた人間こそ存分に楽しめるであろう作品なのだ。そして、この作品はどうも世界的にも内部的にも絶望続きのアメリカへの希望の映画でもあるような気がしている。偶然だろうが、あえて保守といわれるケンタッキーを舞台にこうした作品を生み出したのもキャメロン・クロウなりのアピールかなと深読みもしたくなってしまうのだ(個人的にはそこも支持する)。
 オーランド・ブルーム、キルスティン・ダンストなどの役者陣も文句なし(スーザン・サランドンの弔辞のシーンは本当にいいですよ)。音楽は言わずもがなです。
 散々笑わせながら、ジワーっと来る作品『エリザベスタウン』。巷では大人のためのどうしようもないロック雑誌が氾濫してるが、この作品が正にロックを浴びてきた世代の作品だと思います。ぜひ、劇場に足を運んでください。

ストーリー
「会社を傾かせる程の大失敗をした青年は父の遺体を受け取りに行ったケンタッキーのエリザベスタウンで人生を取戻し始める」
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(C)2005 by Paramount Pictures. All rights reserved
 ヘリコプターで本社に呼び出されたドリュー。まるで会社のトップ様な待遇だが、彼のデザインしたスニーカーが大ゴケし、会社は傾き始めた。その結果としての社長との面会だ。散々嫌味を言われた末にドリューはもちろんクビ。自分の人生を費やしてきた会社の仕打ち、生きる望みをなくした彼は自殺を考え、その夜、実行に移そうとする。その時、しつこいくらいの電話の呼び出し音が響く。その相手は姉のヘザー。父親が親戚の暮らすケンタッキーで亡くなったというのだ。とりあえず、ドリューは自分の死は後回しにし、父親の遺体を引き取りに飛行機でケンタッキーへと向かう。その飛行機の中で知り合ったのがスチュワーデスのクレア。関わりたくもないのに一方的に彼に関わってくるクレア。彼女は彼が向かうエリザベスタウンへの道まで親切に教えて、聞いてもいない携帯の番号まで書いてくれていた。この彼女とエリザベスタウンとの出会いはドリューの生きる道を変えていく。
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