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『クレールの刺繍』

配給:シネカノン
オフィシャルサイト:
http://www.cqn.co.jp/claire/
この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
ローラ・ネマルク
アリアンヌ・アスカリッド
マリー・フェリックス
ジャッキー・ベロワイエ
アン・キャノヴァス
トマ・ラロップ
監督・脚本:
  エレオノール・フォーシェ
製作:アラン・ベンギギ
脚本:ガエル・マセ
撮影:ピエール・コトゥロー
編集:
 ジョエル・ヴァン・エファンテール
音楽:ミシェル・ガラソ

*2004年
  カンヌ映画祭国際批評家
  週間グランプリ受賞

2004/フランス/カラー/1:1.85/
ドルビーSR DTS/1時間28分


イントロダクション
「刺繍に全てをかける妊娠中の少女の気持ちが広げていく人間の絆。少女の刺繍が丹念に縫い上げていくように展開していく詩的な美しいドラマ」
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  意図しない妊娠、それに伴う出産。そして自分の生きていきたい道。自分の好きなこと、生きるべき道を通して、妊娠という決定的な出来事と出産までの心理的な変化を描いている作品が、今回紹介する『クレールの刺繍』である。
 主人公は17歳の少女クレール。彼女は妊娠5ヶ月を迎えている。誰にも相談できない、自分では意図していなかった妊娠、役立たずの彼氏とはすでに別れ、癌治療の抗癌剤のために太り始めたとしながら、スーパーのレジ係として働いている。彼女は生まれた子供をすぐに里親に出すというフランスの制度である“匿名出産”することを決めている。そんな彼女が唯一熱中し、そこで生きていこうと決めていることが刺繍だった。彼女は刺繍作家として身を立てているある夫人の工房で働くことで様々な想いの変化を体験していく、というのがこの作品のストーリーである。
 主人公のクレールは妊娠と自分のこの先という状況に悩んでいる。そんなクレールと同じように彼女が弟子入りのようにして働くことになる刺繍工房の女性は息子を失った深い損失から立ち直れないでいる。そして、その息子とバイクで2人乗りしていて事故を起こしたクレールの唯一の親友の兄はその出来事から立ち直れずにひきこもりがちな日々を送っている。この作品はこうした失ったものを抱える人間の関係性の物語でもある。
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 監督はこの作品が初めての長編作品となる女性監督エレオノール・フォーシェ。脚本も彼女が手掛けている。この作品のきっかけについて監督は「まず書こうと思ったのは、年齢を重ねた女性と若い女性2人の関係です。」と語っている。そして、実際に自分が母親になったこと、母親、祖母との関係を感じさせる些細な、でも深さを感じさせる出来事があったこともきっかけとなっているという。刺繍という題材をテーマにしたことについては「スポットライトのあまり当たらない職業について描きたかった。」としながら、ここで描かれる裁縫という仕事自体が映画作りの暗喩にもなっているという。
 出演は『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』のローラ・ネマルク、『マルセイユの恋』でセザール賞主演女優賞も獲得しているアリアンヌ・アスカリッド、この作品が映画デビュー作となるトマ・ラロップなど。作品は2004年カンヌ映画祭国際批評家週間グランプリも受賞している
 映画の冒頭部分、主人公のクレールは唯一の親友に対して「色々と大変だけど、刺繍という世界があるから私は大丈夫。」という内容の手紙を綴っている。友人からも疎まられ、親との関係もうまく行っていない、しかも妊娠までしているクレールにとってはそこしか自分の身の置き場がないのだ。妊娠という事態は彼女にとっては別世界のような出来事でもある。だから、彼女は産婦人科での診療のモニターすら見ないし、その性別が判別できる写真もポケットの中に入れっぱなしたままだ。そんな彼女が帰省した親友との縁から刺繍職人の夫人の家に出入りできることになる。彼女は息子を突然亡くし、失意のどん底にいた。その息子と2人乗りのバイクで事故を起こしたのは親友の兄だった。彼はそこから立ち上がろうとしていた。そんな中、クレールは彼女の工房で働き始め、自分のアパートでは自分の作品に打ち込み、親友の兄にはほのかな想いを抱き始める。
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 最初は前向きではなかったが、クレールの持つセンスと意気込みを感じ取った夫人は失ってしまった自分の息子とは別の部分で彼女を育て上げようとし、親友の兄はクレールへの愛情で自分の心の隙間を埋めていく。そして、クレールは刺繍だけでなく、彼らの存在にも強い想いを感じ、その気持ちを自分のお腹へと向けていく。作品の中でクレールが刺繍を丹念に縫い上げていくように、物語もこのようにひとつの方向へとゆったりと丹念に描かれていく。それは繋がっていくこと、絆というものである。
 映像の美しさはもちろんだが、言葉が少ない中に鳴り響くミシンの「タタタタ・・・・」という音、ヴァイオリンで奏でられる音楽も印象的だ。また、ここで作られている刺繍はビーズ刺繍であり、その美しさ、製作過程にも魅了される。
 ビーズ刺繍を縫い上げていくように、失ったものを抱える人間の関係を繕っていくかのような作品『クレールの刺繍』。ぜひ、劇場に足を運んでください。   

ストーリー
「意図しない妊娠を抱えた少女は生きがいである刺繍に打ち込んでいく」
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 傾いた斜面の畑からキャベツを盗み出す少女。彼女の名はクレール。そのキャベツはウサギの毛皮と交換される。ウサギの毛皮は彼女の生きる糧である刺繍の材料となるのだ。職も不足した不況感に覆われるこの小さな町でクレールはスーパーのレジ係として働いている。実は彼女は妊娠をしているが、そのため太り始めた体を「抗癌剤のため」とごまかしている。父親である彼とは別れた。唯一の親友のリュシルとは手紙のやり取りを続けている。その手紙が唯一の彼女の不満や不安を取り除いていた。
 ある週末に帰省したリュシルを訪ねるとそこにはリュシルの兄のギョームがいた。彼は2人乗りのバイクで同乗者を死亡させる事故を起こし、引きこもりがちの生活を送っていた。その死亡した男性の母親が刺繍職人のメリキアン夫人だった。彼女は息子の死後、落ち込んだ生活を続けていた。そんな彼女を慰めてはと友人に勧められ、クレールは彼女のアトリエを訪ね、そこで働くことになる。
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