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『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』

配給:ギャガ・コミュニケーションズGシネマグループ
オフィシャルサイト:http://www.gaga.ne.jp/ibrahim/


キャスト スタッフ データ
オマー・シャリフ
ピエール・ブーランジェ
ジルベール・メルキ
イザベル・ルノー
ローラ・ナイマルク
イザベル・アジャーニ
監督、脚本、音楽:
 フランソワ・デュペイロン 
製作、音楽:
  ミシェル・ペタン
  ロラン・ペタン
原作、脚本:
エリック=エマニュエル・シュミット
撮影監督:レミ・シェブラン
編集:ドミニク・ファイス
美術:カーチャ・ヴィシュコフ
※ヴェネチア国際映画祭 観客賞、特別功労賞 受賞
※セザール賞 主演男優賞 受賞
※シカゴ国際映画祭 主演男優賞 受賞
※ナショナル・ボドー・オブ・レヴュー トップ5外国語映画賞 受賞

イントロダクション
「コーランを心の糧とするイスラム教徒の老人とユダヤ人少年の心の交流を描くハートフルな物語」
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 世界で最も多くの信徒を抱える宗教 イスラム教。イスラム教圏を旅行したことのある方なら、明け方、お昼、夕方、日没、夜と街中のスピーカーから流される祈りの言葉やそれにあわせて祈りを捧げる人を見たことがあるだろう(その時間になれば、飛行機の中でも見られる光景である)。このスピーカから流されている言葉が“コーラン”である。偶像崇拝を禁止しているイスラム教では、この神の言葉である“コーラン”を中心に生活することを最重要視している。アメリカ同時多発テロ事件以降、イスラム教徒=原理主義的な見方がされたが、多くのイスラム教徒にとってのイスラム教、“コーラン”を唱えることは自分の生活の信条であり、他者に対して何かを強制するというものではない(それに原理主義は様々な宗教に存在する)。今回紹介する作品『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』はそんな“コーラン”を心の糧に生活するイスラム教徒のおじさんとユダヤ人の少年の心の交流を描いたヒューマンドラマである。
 物語の舞台は1960年代初頭のパリ。何かとうるさい父親とアパートで父親と暮らすユダヤ人の少年は、父親から生活費をもらい、近所のトルコ人のおじさんが経営している食品雑貨屋に日用品を買いに行くのが日課だ。彼はここで買い物をしながら、気づかれないように万引きもしていた。でも、店主のおじいさんはそんなことはお見通しだった。こんなふたりがあることをきっかけに親しくなり、より親密な親子のような関係になっていくという物語のこの作品は、ヴェネチア国際映画祭での観客賞受賞をはじめ、各地の映画祭で限りない賞賛を浴びている。老人と少年の交流という映画自体の持つ素晴らしさももちろんあるが、その裏には現在の世界情勢に対する失望や願いが存在していたことも確かだろう。
 この作品のオリジナルとなったのは、フランス国内ではベストセラーとなっているエリック=エマヌエル・シュミットによる同名小説。作品の脚本も手がけている彼は、特別な勉学はせずに16歳から働き続け、彼に対し様々な影響を与えた祖父(イスラム教徒ではない)の思い出と“コーラン”の教えを元にこの原作を書いたという。そしてプロデューサから送られてきたこの原作に最初の数ページだけで魅了されたのが、監督のフランソワ・デュペイロン。シュミットともに原作の脚本化をおこなった監督は、原作を崩さないことを心がけたという。また、シュミットは完成した作品を観て、デュペイロン監督が自分が生きた1960年代のパリを復元するなどシュミットの原作を見事に映画的な世界に作り変えたことに限りなく感動したと語っている。
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 出演は、映画の仕事はもうやめようと考えていたが、脚本に心を打たれ、出演を快諾した『アラビアのロレンス』などの名優オマー・シャリフ、この作品が映画デビュー作となるピエール・ブーランジェなど。
 万引きで浮かせたお金を人生においてとても重要なことに使い、通りにやって来る映画撮影にワクワクし、そうなるかは分からないけれどもそうなって欲しいというという空想に浸るユダヤ人少年の気持ち、その少年を見守る食品雑貨屋のトルコ人のおじさんとの関係。決して恵まれている環境にはいない少年が、おじさんに出会うことで人生の広さ、深さに気づき、“コーラン”を人生の糧とするイスラム教徒のおじさんが、少年の人生にかかわることで、もうひとつの人生の糧となっていくこと、幸福感をこの作品は描いていく。絶望的な状況もあるが、それを超えた出会いが少年にもおじさんにも広がっている。タイトルに“コーラン”と入っているからといって、宗教的な押し付けはここにはない。21世紀は宗教に端を発する文明の衝突の時代だと書いた人物がもてはやされたりしたが、ここにはそれとは逆の意味合いが提示されている。そして、世代などのカテゴライズされた部分を超えて受け継がれる何かも提示している。こういった部分がぼくたちに圧倒的な感動をもたらすとともに、宗教というものの存在を考えさせるはずだ。
 原作者のシュミットが、自分が生きた1960年代のパリを再現してくれたと語るセットもちろんだが、それとともに印象的なのが音楽である。当時のアメリカン・ポップス、それに影響を受けたフレンチ・ポップスなどのヒットナンバーが様々なシーンでラジオから流れてくる。歌を前面に押し出すのではなく、歌を場面に溶け込ませ、時代と呼吸させる。本当に素晴らしい曲の使い方とセレクションだと思う。
 少年と老人の交流、その当時の風俗、そして信じるものを考えるという意味でも圧倒的に訴えてくるものがあるハートウォーミングな作品『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』、ぜひ、劇場に足を運んでください。   

ストーリー
「父親と二人暮らしのユダヤ人の少年とイスラム教徒のトルコ人の老人。ある日、彼らは親子のようになる」
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  1960年代初頭のパリ。ここの裏町で父親とふたりで暮らす13歳の少年モモ。母親はモモが生まれるとすぐに兄を連れて、どこかへ行ってしまったという。口うるさい父親との関係は決していいとは言えないけど、モモは充実した日々を過ごしている。モモが暮らす裏通りには娼婦が立っている。モモはその娼婦を眺めながら、自分が大人への儀式を済ます時に関心を向けている。そのためのお金も貯めていた。そのお金は、父がくれる毎日の生活費からやりくりしたもの。いや、万引きをして浮かしたお金だ。モモが万引きをするのは、毎日買い物に行くトルコ人の老人が経営する日用雑貨屋。でも、老人はモモの万引きを知っていた。ある日、モモにそのことを教え、新たに倹約の方法を教える老人。老人とモモの間には世代を超えた友情が芽生えていく。そして、ある事件をきっかけに、その友情は、親子のような関係に変わっていく。
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