「運命的な出会い。それは彼女がゴーストとなり、深まっていく」
父親の死をきっかけに聴覚を失った郵便配達員のコウ。彼は地下鉄で見知らぬ男に知り合いと間違えられ、偶然隣に座っていた女性を「恋人なのか」としつこく問い詰める。その女性はダンサーを目指しているジェーンだった。男のしつこさから、コウはジェーンの手をとり、地下鉄を飛び出す。そのまま、言葉も交わさずに立ち去るふたりだが、それがふたりの運命的な出会いだった。ジェーンは仲間とダンスオーディションの結果を心待ちにしていた。コウは結果の郵便物を彼女たちのダンス・スタジオに配達し、その帰りには交差点で彼女とすれ違っていた。しかし、生きた彼女を見かけたのはそれが最後となった。
次に彼女がコウの前に現れたのはゴーストとしてだった。彼女は仲間のダンスオーディションの最終選考の日までの7日間を匿って欲しいと彼に頼む。彼女のような現世にとどまる死者を連れ戻すために、黄泉の国からは番人がやってきていた。現世では伝わらなかったふたりの想いが詰まった7日間が始まる。 |