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『パッチギ!』
配給:シネカノン
オフィシャルサイト:http://www.pacchigi.com/


キャスト スタッフ データ
塩谷瞬
高岡蒼佑
沢尻エリカ
楊原京子
尾上寛之
真木よう子
小出恵介
波岡一喜
オダギリジョー
光石研
加瀬亮
笹野高史
余貴美子
大友康平
前田吟
監督、脚本:井筒和幸
製作:李鳳宇
   川島晴男
   石川富康
   川崎代治
   細野義朗
原案:松山猛「少年Mのイムジン河」(木楽舎刊)
脚本:羽原大介
撮影:山本英夫(JSC)
編集:冨田伸子
美術:金田克美
音楽:加藤和彦
2004/日本/カラー/ビスタサイズ 1:1.85/DTSステレオ/1時間59分

イントロダクション
「『ゲロッパ!』の井筒監督が1968年の京都を舞台に描く、在日朝鮮高校生と日本の高校生の喧嘩あり恋愛ありの青春群像映画」
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  映画監督としてよりも、映画のことをめちゃくちゃ評論したり、ヴァラエティー・ニュース・ショウ的な番組のコメンテーターとして、一般的に名前が浸透してきた井筒和幸。『ガキ帝国』、『岸和田少年愚連隊』など数々の共感できる秀作を撮ってきた井筒監督が名前が売れてきたことで噴出してきた悪評なども気にせずに放った作品が、昨年公開され、大ヒットした『ゲロッパ!』であった。ジェームス・ブランの熱狂的ファンながらも、塀の中に入らなければならない組長のために来日中のJBを誘拐するという物語のこの作品は、宣伝文句のようなジェットコースター・ムービーではないが、主演の西田俊之などの演技のサエなどもあり、誰もが楽しめる笑いあり、人情ありの井筒監督らしい痛快作となっていた。そんな井筒監督の待望の新作が公開される。それが今回紹介する作品『パッチギ!』である。
 グループサウンズ全盛の時代に失神バンドとして名をはせたオックスのライブステージ(もちろん当時の映像ではない)で始まるこの作品、時代は井筒監督自身が青春の真っ只中にいた1968年。この年の流行には、この“失神ブーム”もあるが、1968年はチェコスロバキアの“プラハの春”とその結果としての“プラハ動乱”、パリの学生たちによる五月革命、キング牧師暗殺、黒人公民権運動、日本では全共闘運動など世界的に市民による動乱が起こった年でもあった(この1968年を20世紀における重要な1年とする見方もある)。そして、この作品の舞台である京都でも、学生運動、喧嘩など若き血をたぎらせるような戦い、喧嘩が四方八方で起こっていた。この作品『パッチギ!』は『ガキ帝国』、『岸和田少年愚連隊』の中でも喧嘩の相手として描かれていた在日朝鮮の高校生たちと、ふとしたきっかけから彼らと係わるようになった日本の普通校に通う高校生たちとの交流を軸に様々な人間模様を描いていく作品であり、『ガキ帝国』、『岸和田少年愚連隊』と喧嘩にまつわる青春映画で最高の味わいを発揮していた井筒監督が久々に描く、喧嘩あり恋愛ありの青春映画である。そして、この作品はそうした人間模様だけではなく、井筒監督なりの日本への提言、主張が盛り込まれている。
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 ぼくらの世代でも在日朝鮮の高校に関する恐怖というのは様々な真偽のほどが確認できない噂で伝えられていた(それは今では“都市伝説”として書籍などにもまとめられている)。この作品でもそういった、その場にいたら固まっただろうなというシーンが描かれているが、最も印象に残るのは、普通の日本の高校に通う主人公が在日朝鮮の高校生と仲良くなっていくことで様々なことを思い知らされ、気付いていくことだろう。そこには簡単で超えられるようで、超えることの困難な気づくかなかった壁が存在していた。映画ではこの壁をフォーク・クルセイダーズが1968年に発売を予定しながらも発禁処分となった韓国の曲「イムジン河」(2002年に正式に発売された)に託していく。イムジン河は韓国と北朝鮮を分断する38度線を北から南へ流れる川であり、この歌は国が分断された悲しみを歌っている。主人公はフォーク・クルセーダーズから「イムジン河」という曲を知り、自分が一目惚れした在日朝鮮の女子高生がブラスバンド部でその曲を演奏しているのを見て、知り合いのお兄さんからフォーク・ギターを学び「イムジン河」を覚え、朝鮮語の歌詞の意味まで調べ、彼女に近づき、在日朝鮮の高校の生徒とも親しくなっていく。しかし、親しくなればなるほど、超えることの出来ない現実に彼は気づかされる。大きな歴史が培ってしまった在日朝鮮人と日本人の間に横たわる壁を井筒監督は「イムジン河」という曲や主人公の住む地域と在日朝鮮の親友たちが暮らす地域を隔てる川など様々なことを用いながらこちらに伝えてくる。ちなみにタイトルの『パッチギ!』は「突き破る、乗り越える」という意味のハングル語で、「頭突き」という意味もあるという。
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 出演は塩谷瞬、高岡蒼佑、沢尻エリカ、揚原京子、尾上寛之、真木よう子、小出恵介、波岡一喜という若手俳優たちに加え、オダギリジョー、光石研、大友康平、余貴美子など。音楽はフォーク・クルセイダーズのメンバーでもあった加藤和彦が担当している。
 この作品に登場する人物の間に様々な形で横たわる“川”。こうした部分に当たり前の(でも、なぜかあまり触れられない)主張を差し込みながら、進んでいく物語はそういった主張が突出したり、嫌味を持つこともなく、青春群像劇としてラストへと流れ込んでいく。この流れが本当に素晴らしく、最後には熱い気持ちになってしまった。タイトルの『パッチギ!』は「突き破る、乗り越える」という意味のハングル語で、「頭突き」という意味もあるという。そんなタイトルに込められた気持ちが、そのまま作品の内容、主張に繋がっている井筒監督らしい青春映画『パッチギ!』。ぜひ、劇場に足を運んでください。   

ストーリー
「1968年京都。府立高校に通う高校生と在日朝鮮高校に通う高校生の恋と友情とその先の物語」
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  1968年の京都。なんとか女の子にモテタイと考える府立高校に通う康介と紀男はGSブームの最中、髪型を“キノコカット”なんぞにしてみるが、モテル気配は全くなかった。ある日、康介と紀男は在日朝鮮高校の生徒による喧嘩に巻き込まれる。それは修学旅行に来ていた他県の生徒が朝鮮高校の女子生徒とにちょっかいを出したことが発端だったのだが、彼らが逃げ込んだバスごと横倒しにされ、翌日の新聞の三面記事を飾る事件にまでなってしまう。
 康介と紀男の担任はこの記事を見せながら、みんな仲良くするために在日朝鮮高校との親善サッカー試合を提案する。その申し込みに行かざるえなくなった康介と紀男。恐る恐る訪ねた在日朝鮮高校で康介はブラスバンド部が奏でる曲とフルートを吹く女の子に心を奪われる。その曲はフォーク・クルセーダーズも歌う韓国の曲「イムジン河」で、一目惚れした女の子は在日朝鮮高校の番長の妹だった。なんとか彼女に近づこうと康介はフォーク・ギターを始めるのだが。
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