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『ニュースの天才』
SHATTERED GLASS
配給:ギャガ・ヒューマックス
オフィシャルサイト:http://www.news-tensai.jp/


キャスト スタッフ データ
ヘイデン・クリステンセン
ピーター・サースガード
クロエ・セヴィニー
ハンク・アザリア
スティーヴ・ザーン
メラニー・リンスキー
ロザリオ・ドーソン
監督、脚本:ビリー・レイ
製作:クレイグ・バウムガーデン
   アダム・J・メリムズ
   ゲイ・ヒルシュ
   トーヴ・クリステンセン
原案:バズ・ビッシンジャー
撮影監督:マンディ・ウォーカー
美術:フランソワ・セガン
衣装デザイン:ルネ・エイプリル
音楽:マイケル・ダンナ
※ナショナル・ボード・オブ・レビュー 映画における特別業績賞 受賞
※全米映画批評家協会賞 助演男優賞 受賞
※ゴールデン・サテライト賞 主演男優賞 受賞
※ボストン映画批評家協会賞 主演男優賞 受賞
※サンフランシスコ映画批評家協会賞 助演男優賞 受賞
※トロント映画批評家協会賞 助演男優賞 受賞
※オンライン映画批評家協会賞 助演男優賞 受賞
※カンザスシティ映画批評家協会賞 助演男優賞 受賞

2003/アメリカ/カラー/シネスコープサイズ/ドルビーSR、ドルビーデジタル/1時間34分

イントロダクション
「アメリカの権威ある政治雑誌でおこった記事捏造事件の顛末を描いたスリリングな作品」
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 TV、雑誌、新聞などの報道機関は本当に真実を伝えているのだろうか。この問題はことあるごとに論議されている。まず、報道機関にも噂話や憶測を書いてもいい部分があるのは確かだ。その憶測をどのような形で裏付けて、確実なものにしていくのか、憶測のまま載せるのかという部分には掲載するメディアとしてのスタンス、そのメディアに抱く受け手側の期待が反映しているといえる。極端なことを言えば、噂ばかり載せても問題ないと思われているメディアもあれば、そういったことは許されないメディアもあるということだ。後者の代表は時事問題、ニュースなどを扱うTV番組や新聞、雑誌だろう。それでもそういった情報の捏造は繰り返し起こっている。朝日新聞の記者による沖縄の珊瑚礁への落書き事件、ニューヨークタイムズの黒人スター記者による数々の記事の捏造事件、メディアとはずれるが著名な考古学者による発掘の捏造事件など数々のそういった事件が頭に浮かんでくるし、記事による名誉毀損の訴えは日常茶飯事である。今回紹介する『ニュースの天才』はアメリカにおいて実際に起こった記事捏造事件の顛末を描いた作品である。
 舞台となるのは1914年に創刊されたアメリカ国内で最も権威あるといわれる政治雑誌「ニュー・リパブリック」誌(余談だが、ばりばりの保守系雑誌である。政財界ではこの雑誌で何を書かれたかが大きな話題となるほどの影響力を持っている)。この雑誌で若きアソシエート・エディターとして数々のスクープをものにし、頭角を現してきたスティーブン・グラスがこの作品の主人公である。類まれな表現力とスクープに長けた能力で「ニュー・リパブリック」誌のみならず、メディアにもてはやされ始めた彼が転落していく顛末をこの作品は緊張感を持ちながらスリリングに描いていく。
 監督は『ボルケーノ』、『ジャスティス』などの脚本を手がけてきたビリー・レイ。この作品が監督デビュー作となる。脚本も手がけたレイ監督はこの事件の顛末を映画化するにあたり(原案は最近映画化もされた傑作スポーツノンフィクション「フライデー・ナイト・ライツ」のバズ・ビッシンジャーが「ヴァニティーフェア」誌に寄稿した記事)、多くの事件の関係者にインタビューを行いその内容を脚本に反映させている。しかもその際には異なる情報源を必ずチェックし、その出来事が実際にあったのかを確認してから、エピソードとして採用したという。「事実をこの映画に正しく映し出す義務があると感じた」と語るレイ監督のこうしたスタンスが生み出したのは、事実を映画的エンタティンメントなスタイルで描くというものだった。
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 出演は『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』のヘイデン・クリステンセン、『ボーイズ・ドント・クライ』のピーター・サスガード、『ブラウン・バニー』のクロエ・セヴィニー、『バード・ケージ』のハンク・アザリアなど。製作総指揮にはプロデューサーとしても活躍するトム・クルーズが参加している。
 この作品に関しては記事捏造、実話の映画化などという部分が大きく取上げられると思うのだが、あえて言わせてもらえば、1級のサスペンス作品だ。記事の真贋を追求する姿勢(彼の記事を巡り、他誌の記者と行う電話インタビューなどは本当に手に汗を握ります)、それを演じる役者たちの確かな演技(ピーター・サスガードの非情さ、ヘイデン・クリステンの眼の演技!)の生み出す緊張感とスリリングさ。こうした要素を生み出した最大の要因は、こういう作品にありがちな主人公の家庭環境や過去など観る側の情緒に訴えかける部分を排除した物語作りにあると思う。監督の言葉にもあるように、グラスが「ニュー・リパブリック」誌で行った事実のみに焦点を絞ったことがこの作品を1級のサスペンスに導いているのだろう。そういった部分と共にこの作品で注目すべきは、事実を追求するための雑誌の編集システムである。グラスの記事にしてもミーティングでのネタの出し合いからそれを記事にまとめ、事実関係、言葉遣いに関する面接やチェックなどが何度も行われている。そこにあるのは事実の追求であり、事実でないものは認めないという姿勢だ。それでもグラスの事件は起こり、その後もューヨーク・タイムズなど数多くの記事捏造事件が起こり続けている。これだけのチェック機能を働かせながらも事件が起こってしまうのはなぜなのか。そこにはスター記者、トップへの憧れという欲望があるからだけなのだろうか、チェック機能の甘さだろうか(映画の中でもちょっと触れられるのだが「ニュー・リパブリック」誌に関しては写真を使用しないという問題もある)。そういった部分も含め、倫理観、ニュースという情報に関して、本当に色々と考えさせられる作品に仕上がっている。原題はスティーブン・グラスの名前と掛けた『SHATTERED GLASS』(割れたグラス)(ちなみに主役であるグラスは昨年(2003)「The Fabulist」(うそつき)という小説を出版している)。すごく面白い作品ですので、ぜひ劇場に足を運んでください。   

ストーリー
「「ニュー・リパブリック」誌の若きスター記者スティーブン・グラスの真実」
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 アメリカで最も権威のある政治雑誌「ニュー・リパブリック」誌。この編集部の若きアソシエート・エディターであるスティーブン・グラスは自分の母校である高校で後輩を前に自分が経験してきた雑誌編集の現場と倫理観について話そうとしていた。彼は後輩にとり憧れの人物であった。編集部の中でも最年少の彼は、類まれな表現力と嗅覚で数々のスクープをものにし、今では「ローリング・ストーン」誌や「ハーパース」誌などにも記事を書く、まさにスター記者であったのだから。しかし、ある記事をきっかけに彼の築き上げたものは崩壊していく。記事の捏造疑惑、それは「ニュー・リパブリック」誌にとっても信頼と存亡にかかわる重要な問題であった。
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