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『ビハインド・ザ・サン』

配給:ギャガ・コミュニケーションズ、
アニー・プラネット


キャスト スタッフ データ
ロドリゴ・サントロ
ラヴィ=ラモス・タセルダ
ホセ・デュモント
リタ・アッセマニー
ルイス=カルロス・ヴァスコンセロス
フラヴィア=マルコ・アントニオ
監督、脚本:ウォルター・サレス
製作:アーサー・コーン
原案:イスマイル・カダレ
脚本:セルジオ・マチャド
   カリム・アイノズ
撮影:ウォルター・カルバーリョ
編集:イザベル・ラテリー
美術:カシオ・アマランテ
衣装:チャオ・アルブケルケ
音楽:アントニオ・ピント
※2002年ヴェネチア国際映画祭 若手審査員賞 受賞

2001/ブラジル/カラー/シネスコ/ドルビーSR・SRD・DTS/1時間32分

オフィシャルサイト:
http://www.gaga.ne.jp/
behindthesun/


イントロダクション
「ロドリゴ・サントロ主演、『モーターサイクル・ダイアリーズ』のウォルター・サレス監督が描く因習に支配された家族の物語」
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 父親を探す子供とその旅に付き添うことになってしまったおばさんの交流を描いた感動作『セントラル・ステーション』で1998年のベルリン国際映画祭金熊賞を受賞、革命家チェ・ゲバラの若かりし日の冒険旅行を描いた『モーターサイクル・ダイアリーズ』も現在(04/11/4)、大ヒット公開中の映画監督 ウォルター・サレス。ブラジル出身の映画監督であるウォルター・サレスの作品は『セントラル・ステーション』以前の作品も、それ以降の『モーターサイクル・ダイアリーズ』との間に位置する作品も欧米では比較的高い評価を持って迎え入れられているが、日本での劇場公開は見送られていた。今回、ウォルター・サレス監督のそういった作品のうちのひとつが公開される。それが『ビハインド・ザ・サン』という作品である。
 物語の舞台は20世紀初頭のブラジル東北部。広い国土ゆえに地域により様々な表情を示すブラジルだが、ここに映し出されるブラジルの姿は荒涼とした何も育つものがないような砂地である。この土地で長年にわたり血で血を洗う争いを続けている2つの家族がいる。争いの原因はそんな何も育たないような土地の利権である。この日も、ひとつの家族の人間が、もうひとつの家族の人間により殺された。互いの家族に代々受け継がれてきた復讐の掟は曲げることの出来ないルールである。家族を殺された家族による、もうひとつへの家族への復讐が始まろうとしていた。次に殺される立場の兄弟の兄、死を将来的には受け入れていかなければならない弟、物語はこの兄弟の関係を軸に、新たな出会いなどを取り入れながらも因習に絡み取られるしかない家族たちの運命を寓話的な物語、荒涼としながらも幻想的な雰囲気のある映像をバックに描いていく。
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 寓話的な物語の奥深さと荒涼とした幻想的な映像がマッチしたこの映画の原型となっているのが、アルバニアを代表する作家であるイスマイル・カダレの小説「砕かれた四月」である。彼の作品は世界中で翻訳出版されているのだが、この「砕かれた四月」はその彼の著作の中でも代表的な作品である(日本でも白水社から翻訳が刊行されているので興味のある方は一読してみて欲しい)。ちょうど『セントラル・ステーション』が公開された頃にこの小説を読み始めたサレス監督は小説の持つテーマに魅了され、すでに進行していたプロジェクトを投げ出し、この小説の脚本化に取り掛かり始めたという。その際、すでにアルバニアという舞台をブラジルに置き換えることを決定していた監督は、原作者であるカダレにその旨の承諾を得ると共に、ブラジルの東北部では因習となっていた土地を巡る家族間の確執などに関するリサーチも進めていた。そして、最終的に出来上がった脚本は、「砕かれた四月」という小説の持つ骨格は崩さずに、サウラ監督による様々なアイデアが盛り込まれたものとなった。
 出演は、『ラブ・アクチュアリー』、『チャーリズ・エンジェル フルスロットル』で注目を浴びた美男俳優ロドリゴ・サントロ、この作品が映画初出演となる子役のラヴィ=ラモス・ラセルダ、ブラジル映画界を代表する俳優であるホセ・デュモント、リタ・アッセマニーなど。
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 サウラ監督が盛り込んだ大きなアイデアは、物語の舞台をブラジルに移すだけでなく、復讐される家族の兄弟の視点からこの物語を描くことだった。今度は殺される相手となった兄、その兄を心から愛し、信頼する弟との関係、新たな世界と出会うことにより少しずつ変化していく心情を描くことで、殺し合いという因習の残酷さや無意味さが鮮明に描きだされている。仇討ちというだけで相手を殺し、今度は追われる立場となった兄の苦悩、因習をよく知らないからこそ、純粋に前向きに生きる弟、家という存在のためにそういった因習を当然のものとみなす親たち、復讐することは当たり前と思いながらもそこに恐怖心を抱える相手の家族など、この登場する互いの家族たちが行う因習は、傍から見ていると“無意味”さでしかない。だから弟の前向きさや、家族の外の世界との出会いは兄に圧倒的な影響と変化を及ぼしていく。それは家族か、自分かという選択で兄を揺らし続ける。そして、この作品を観ることで、こうした無意味な、深い悩みとなる因習はこの物語の中だけではなく、自分の隣にも転がり、そのまた隣にも転がっていることに気づくはずだ。
 荒涼とした幻想的な映像の美しさはもちろん、小説が持っているであろう幻想的な雰囲気も見事に押し込めていると感じさせる作品である『ビハインド・ザ・サン』(僕は原作がたまらなく読みたくなった)。ロドリゴ・サントロのファンはもちろん、『セントラル・ステーション』、『モーターサイクル・ダイアリーズ』に魅了された方も、そういった作品とはまた別のカルロス・サレス監督の世界を味わってほしいと思う。ぜひ、劇場に足を運んでください。  

ストーリー
「土地の利権を巡り、殺しという正当な因習を繰り返す家族。次に殺される青年の行く先」
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  1910年のブラジル東北部にある荒涼とした砂地。ここに隣り合って暮らすプレヴィス家とフェレイラ家は長年にわたり土地の権利を巡り、ある因習を繰り返してきた。それは殺されたら、殺し返すという復讐という名の因習だった。因習だから、それは両家にとって正当な権利だった。
 この日、殺された兄の仇を討つために、プレヴィス家の次男トーニョはフェレイラ家の長男を撃ち殺すことに成功した。しかし、それは今度は自分が殺されるという合図でもあった。トーニョはその事実を受け入れながらも苦悩し続ける。トーニョにはパクーという弟がいた。トーニョは弟を愛し、純粋な弟は兄を信頼していた。そんなある日、ふたりは男女のサーカスの曲芸師に出会う。純粋な弟の気持ちと曲芸師に出会うことで知った外の世界は、トーニョの気持ちを大きく動かしていく。
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