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『アメリカン・スプレンダー』
AMERICAN SPLENDOR
配給:東芝エンタテインメント
オフィシャルサイト:http://www.amesp.jp/


キャスト スタッフ データ
ポール・ジアマッティ
ハービー・ピーカー
シャリ・スプリンガー・バーマン
ジェイムス・アーバニアク
ジュダ・フリードランダー
ロバート・プルチーニ
トビー・ラドロフ
ホープ・デイヴィス
ジョイス・ブラブナー
マデリン・スウィントン
ダニエル・バートン
監督、脚本:シャリ・スプリンガー・バーマン&ロバート・プルチーニ
プロデューサー:テッド・ホープ
撮影監督:テリー・ステイシー
編集:ロバート・プルチーニ
美術:テレーズ・デブレズ
衣装:マイケル・ウィルキンソン
作曲:マーク・スオッゾ
ミュージック・スーパーバイザー:
リンダ・コーエン
※2003年サンダンス映画祭 グランプリ 受賞
※2003年カンヌ映画祭 ある視点部門 国際映画批評家連盟賞 受賞
※全米批評家協会賞 最優秀作品賞、脚色賞 受賞
※ニューヨーク映画批評家協会賞 新人監督賞、主演女優賞 受賞
※ロサンゼルス映画批評家協会賞 最優秀作品賞、脚本賞 受賞
ほか多数の映画祭にて受賞及びノミネート

2003年/アメリカ/カラー/ヴィスタサイズ/SRD/1時間41分

イントロダクション
「ダメ親父が普通自分の生活を綴ったアメコミの世界を映画化した笑いや感動、様々な感慨をもたらす本当に愛すべき作品」
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 アメリカの漫画(コミック)“アメコミ”の映画化作品というと『スパイダーマン』や『バットマン』、『Xメン』シリーズといったDCやマーヴルのコミックを原作としたものを思い出すけれども、それはメイン・ストリームの世界で、その裏ともいうべきオルタナティヴな世界(日本で言えば、青林堂とかか)も当然存在する。そんな世界の代表的な作家がローバート・クラム(ジャニス・ジョプリンのアルバム「チープ・スリル」のジャケットのイラストを描いた方。『クラム』という秀逸なドキュメンタリー映画もある。)や映画化もされた『ゴースト・ワールド』のダニエル・クロウズである。今回紹介する『アメリカン・スプレンダー』もそんなアメリカンオルタナティヴ・コミックの映画化作品である。
 「アメリカン・スプレンダー」は1976年に創刊されたこの作品の主人公でもあるハービー・ピーカー原作によるコミック本。創刊以来、年1冊のペースで刊行されている。ハービー自身は絵を描く才能がないため、様々なアーティストが作画を担当しており、創刊号はあのローバート・クラムだった。このコミックが一風変わっているのは、病院の書類係として常勤するハービーの日常を自身はもちろん、周囲の登場人物を含めて、実名で描いていること。いわば、これはハービーの日常を描いた日記、エッセイ、コラム的なコミックなのである。そこには一貫して“普通の毎日、人生こそ面白い”と考える(そして、そこにコミックの可能性を見出していた)ハービーの普通だけどちょっと面白い、納得できる日々が描かれていた。自主出版で始まったこの本は瞬く間にアンダーグランドで火がつき、ハービーは少しずつ有名になっていき、登場人物にも大きな脚光が当てられる。しかし、ハービー自身の生活は余り変化がなく、ジレンマも生じてくる。この作品『アメリカン・スプレンダー』はそんなハービーの人生をコミックの有名なエピソードを取り入れながら描いていくノンフィクション的な作品である。
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 監督はこれまでドキュメンタリー作品の秀作を撮り続けてきたシャリ・スプリンガー・バーマンとロバート・プルチーニのコンビ。もちろん、この作品が始めての劇映画である。コミック版の「アメリカン・スプレンダー」に関しては熱心なファンではなかった二人だが、コミックマニアでもあるプロデューサーのテッド・ホープ(ハル・ハートリー監督とのコンビが有名)の「良い企画になりそうな作品がある」という呼びかけから、このコミックに入り込んでいったという。コミックの内容や映画の製作について監督は「ハービーのコミック本には驚くような内なる声のようなものがあるんだ。あるページでは完璧な人間嫌いだったかと思うと、次のページでは繊細で問題意識の強い芸術肌なものになっているというその声で一気に彼の世界に連れていかれる。そういった言動の幅が気に入ったんだ。それは映画にも反映されていると思うよ。映画の構成に関しては僕たちのドキュメンタリー映画の製作の経験が非常に役立った。ドキュメンタリーの構成はお互いに関係のない場面を繋げて、ひとつの弧を描くように起承転結をつけていく。実は原作のコミックの構成も同じだった。そして、最終的には“一人の男がどうやって生きる目的を見つけたかという彼と彼の芸術的表現方法との間のラブストーリー”という重要なテーマが全体を構成するようになった。」と語っている。
 映画は役者によってハービーの人生が語られるだけでなく、ハービーと彼の妻のナレーションや出演(これが茶々を入れたりして面白いんだ)、コミックのアニメーションも含めながら、フィクションの部分とノンフィクションの部分を織り交ぜ違和感なく進んでいく。こうした手法を取り入れたことについて監督は「僕たちはドキュメンタリーの作品では、そこに物語的かつドラマ的な映画の制作方法加えようと試みている。この作品ではその逆を試みている。それと、ハービーの声を聞いたときにすっかり気に入ってしまって、ぜひ作品で使いたいと感じたんだ。」と語っている。
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 出演はハービーの雰囲気を見事に演じきった数多くの作品に出演する性格俳優ポール・ジアマッティ、『アバウト・シュミット』のホープ・デイヴィス、『ミート・ザ・ペアレンツ』のトビー・ラドロフなど。
 コミックを書きながらも周囲の反応と自分の立場の差に悩んだり、周りに怒り散らしたいが怒れない、自分の意に反して他人の期待にこたえてしまうなど常識人(そして哲学的)なんだけど非常にシャイな性格、決してオタクではない真のレコード・コレクター(特にジャズ)としての一面などハービーの人生を役者、アニメ、本人などの出演で描いていくこの作品は、偏屈なおやじの普通の人生の物語である。その偏屈さの中から生まれてくる誰にでもあるかもしれない人生のちょっとした出来事が笑いや感動、様々な感慨をもたらしてくる。それが本当に素晴らしいのです。ハービー自身がセレクトした音楽の使われ方も最高(これも主役です)なので、音楽オタクは迷わずに見るべし。そして、サエナイ親父はもちろん、世の中がうまくいかないなと思っている方にもお勧めです。普通のどちらかといえばさえない人生だけど、どこかに輝きはあるということをこの作品は語ってくれると思います。ぜひ、劇場に足を運んでください。

ストーリー
「自分の周りの普通の生活を描いたコミック「アメリカン・スプレンダー」を描いた親父の物語」
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 クリーブランドの退役軍人病院の書類係として働くハービー・ピーカー。彼は二度目の結婚も破局寸前のやることなすことうまくいかないさえない中年の親父だ。考えてみれば、子供の頃から周りと合わせてうまくやることが出来なかったし、さえていなかった。結局、妻は家を出て行ってしまった。それでも書類係としての毎日、そこで働く同僚たちとの日々は続いていく。
 そんなハービーの楽しみは、ガレージセールで戦前ジャズなどのSP盤を買いあさることだ。この日もお目当てのものを拾い出したハービーは、そこで自分と同じようにSP盤を手にしている男に出会う。彼の名はあのロバート・クラム。当時はまだ挨拶状などを描く仕事をしながら、コミックを描いている若者だった。そんなクラムと付き合い、彼のコミックを読んでいるうちに、彼はコミックにも魅了されていく。そして、自分の日常をペンを手に描き始めるが、絵の才能が全くないハービーの手により出来上がったものは、子供のような絵の作品だった。その作品をすでに有名になっていたクラムに見せたところ、クラムは面白がり、彼の原作に絵をつけることになる。こうしてコミック「アメリカン・スプレンダー」が創刊された。そして、このコミックはハービーの人生を大きく変えていく。
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