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2009年12月13日 配信
ジョニー・デップが伝説の銀行強盗を演じる実録犯罪ドラマ。脱獄や強盗など見せ場はたっぷり。
1930年代にアメリカ中西部で銀行強盗を重ね、貧しい者の金は盗まず、逮捕されても何度も脱獄を繰り返すといった行動から大衆のヒーローとなった実在のギャング、ジョン・デリンジャーの伝記映画。デリンジャーは人気のあるギャングなので過去に何度も映画化されているが、今回はジョニー・デップがデリンジャーを演じている。実際のデリンジャーの写真を見ると、がっちりした体格のタフガイという感じだが、デップのデリンジャーはスマートでエレガントでロマンチック。愛する女のために命を賭ける、大胆不敵なアウトローとして描かれている。
1930年代の風俗やファッションが華麗に再現されているのがこの映画の見どころで、デリンジャーが最後を遂げる劇場周辺の様子などはかなり緻密に再現されている様子。デリンジャーと仲間たちが銀行を襲撃するシーンや立てこもった山荘を取り囲むFBIとの銃撃戦など、随所に見せ場たっぷりなのだ。デリンジャーの強盗稼業は1933年5月に始まり、翌年7月には彼の射殺で終止符を打たれている。わずか1年3ヶ月ほどのアウトロー人生で、太く短く打ち上げ花火のように大輪の花を咲かせて散ったのだ。映画ではこのあたりの時間経過が、あまり伝わってこなかったのが残念と言えば残念。短い時間の中にいろいろなエピソードが詰め込まれているので、映画に描かれた時間が数年分はあるような気がしてしまった。でも、実際は1年ちょっとなのだ。