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1973年に監督デビュー以来、38年間で僅か4本を発表したのみという伝説の映画監督テレンス・マリックの最新作となる「ツリー・オブ・ライフ」は、5月11日より開催される第64回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式参加することが4月14日に発表された。
カンヌ映画祭のハイライトというべき同部門には、世界各国から19本の参加が決定している。稀代の映像作家であるテレンス・マリックのこの新作は昨年から世界の主要映画祭への参加が噂されていたが、5月27日の全米公開の直前となるカンヌ映画祭で世界初披露されることとなった。テレンス・マリック作品としては監督賞を受賞した78年の「天国の日々」以来32年ぶりのカンヌ参加。ペドロ・アルモドバル、アキ・カウリスマキ、ラース・フォン・トリアー、さらに日本の三池崇史、河瀬直美ら錚錚たる顔ぶれが揃った今年のコンペ作品の中でも、早くもひときわ注目を浴びている。
この作品でのもう一つの注目は主演兼製作を務めたブラッド・ピット。1950年代の中部テキサスに生きる一家の厳格な父親を演じ、その実力をいかんなく発揮している。映画監督として公の場に一切出てこないテレンス・マリックの代弁者として、そして作品を背負う製作者としてカンヌのレッド・カーペットに登場する予定となっている。さらに、ブラピ演じる父親の成長した長男役にショーン・ペン、ブラピの妻役に新鋭ジェシカ・チャスティンが出演。
ハーバード、オックスフォードに学び、マサチューセッツ工科大学で哲学の教授を務めた1943年生まれのテレンス・マリック。ブラッド・ピットの強力なサポートを得て製作された「ツリー・オブ・ライフ」は、テキサスに暮らす5人の一家の40年にわたる物語を通して、「生きるということ」や「家族」など人間の根源を余すことなく描く。
8月12日(金)丸の内ルーブルほか全国ロードショー