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2月25日渋谷アミューズCQNにて『好きだ、』の舞台挨拶が石川寛監督、宮崎あおいさん、永作博美さん、西島秀俊さんをゲストに迎え行われた。また、その後、囲み取材も行われた。当日の舞台挨拶及び囲み取材の模様は以下の通りです。
●舞台挨拶
■会場のお客様へひとこと
監督:ありがとうございます。まだご覧になっていないので詳しいことは話せませんが、映画に、生きている人たちを、出演してくれた人も含めた、生きている人たちを残したかったのです。ちょっとした気持ちのゆれ、好きな人に、好きだ、と言えない気持ちのゆれを感じ取ってほしい。
宮崎さん:この映画が、本当に大好きで、観てくれた人にも好きになって帰ってもらえたらうれしいです。
永作さん:思いを表現すること、伝えることって本当に大変なことだと改めて実感しました。その大変なことがわかり、改めて、よかった。本日、足を運んでくださっただけで、何か共鳴しているような気がします。
西島さん:みなさんにお会いできてうれしいです。来てくれてありがとうございます。映画の登場人物は僕とは全く違う人間が、その瞬間、瞬間を生きている。その登場人物と共に同じ時間を生きてください。
■『好きだ、』オフィシャルサイトwww.su-ki-da.jp内「kokuhaku」BBSへの書き込みが殺到していることについて監督への質問と答え。
――「kokuhaku」BBSはご覧になっていますか?
監督:毎日読んでいます。それぞれの人の思いをみんなが書いてくれる。とても特殊なサイトだと思います。
■下記質問とそれに対する答え
――好きだけど言えなかったことはありますか?
監督:ありすぎるくらいあります。10代と30代にそれぞれ大きな「いえなかったこと」があります。30代で何をしているんだ、自分は、というのがあり、ふと10代にも同じことがあった、ということからこの映画は始まっています。
宮崎さん:あまりないです。態度に出てしまうのかは分からないけれど、(いえなくて)後悔した覚えはないです。これからはあるかもしれませんが。
永作さん:監督と同じで多々あります。小学生くらいからチョコも渡せなかった。勇気のいることなので、いまだに難しいです。
西島さん:34にもなって情けないが、あまり言えない。ちゃんと言った記憶もあまりない、ダメな人です。演じたときは、気持ちを言えないというのが、ものすごく分かった。ぜひ、みなさんもこの映画を観て、勇気をもらってください。
●囲み取材
<それぞれの今の心境と「好きだ、」について>
監督:好きだ、と言えない感じを映画にしたかった。30代のときも結局言えなかった自分にたいする反省です。
西島さん:17歳の頃のふたりの映像が、みずみずしく魅力的でした。それを受け継いで、17年たった人物を表現するのがハードルでした。キャストとスタッフと共に、それを越えていけたことが幸せです。この映画が好き、とかは簡単に言えるのだけれど、人に対して好きだとは言えない。映画の中で、好きだということで、付き合うということではなく、人が救われていく。僕も言えるようになりたいです。
宮崎さん:この間、取材で瑛太くんと会ったとき、ユウとヨースケに戻る瞬間があって、びっくりしました。”ありがとう、ごめんね、”という言葉も、タイミングを逃して言えないことがあります。後から思い返して、よくなかったな、って。
永作さん:17歳と、34歳の間のつながらない空白を埋めるのに時間がかかりました。いえなかった言葉というのはいっぱいありますね。
<17年思い続けることはできますか?>
西島さん:17年も思うことができたら素敵なことだと思う。思っていきたい。
永作さん:思い続けることはできます。
宮崎さん:難しいと思いますが、思える人になりたいです。
監督:難しいがゆえにこの映画を作りました。
『好きだ、』は渋谷アミューズCQNにて公開中、他全国順次公開!
※「宮崎あおい」さんの「崎」は、正しくは大の部分が立です。