森に囲まれた家でひとり暮らしをする老女エドナが突然姿を消した。娘のケイと孫のサムが急いで向かうと、誰もいない家には、彼女が認知症に苦しんでいた痕跡がたくさん見受けられた。そして2人の心配が頂点に達した頃、突然エドナが帰宅する。だが、その様子はどこかおかしく、まるで知らない別の何かに変貌してしまったかのようだった。サムは母とともに、愛する祖母の本当の姿を取り戻そうと動き出すが、変わり果てたエドナと彼女の家に隠された暗い秘密が、2人を恐怖の渦へと飲み込んでゆく…。
新着映画情報
エミリー・モーティマー |
監督:ナタリー・エリカ・ジェームズ |
2020 / オーストラリア・アメリカ / シネマスコープ / 5.1ch / 89分 / PG12 |
愛したものが またひとつ 消えてゆく
メルボルンを拠点に活動する日系オーストラリア人監督、ナタリー・エリカ・ジェームズの長編デビュー作。監督自身が、子供時代に毎夏をすごした母の故郷・日本を久しぶりに訪れた際、大好きだった祖母が認知症によって変わり果てていたことに強いショックを受け、それが本作の出発点となった。この経験に着想を得て書き上げられた脚本は評判を呼び、俳優ジェイク・ギレンホールや「アベンジャーズ」シリーズの監督としても知られるルッソ兄弟がプロデューサーに名乗りを上げた。完成した作品は認知症によって「失われゆく記憶」を発端とした、悪夢のような恐怖の連鎖を中心に据えながらも、家族の関係性やジェンダー問題なども巧みに反映。ホラーの枠に収まることなく、スリラーやパニック、ソリッドシチュエーション、ヒューマンドラマに至るまでジャンルの垣根を飛び越えて「誰も予想できない衝撃のラスト」へと、怒涛の仕掛けと展開を続けてゆく。
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