夏のある朝、クレールの決意は突然だった―。70年以上におよぶ長い人生。ここのところ意識や記憶がおぼろげになることが増えてきた。「今日が私の最期の日」と確信した彼女は、長年かけて集めてきたからくり人形、仕掛け時計、肖像画など数々のコレクションをヤードセールで処分することにする。見事な品々の大安売りに、庭先はすぐにお客と見物人で賑わいはじめた。大きな家財から小さな雑貨まで家中を彩り続けたアンティークたちは、いつもクレールの人生と共にあった。それは、彼女の劇的な生きざまの断片であり、切なく悲劇的な記憶を鮮明に蘇らせるものでもあった。一方、疎遠になっていた娘マリーは、母のこの奇妙な行動を友人のマルティーヌから聞きつけ、20年ぶりに帰ってくるが―。
新着映画情報
『アンティークの祝祭』
原題:La derniere folie de Claire Darling / Claire Darling
配 給 : | キノフィルムズ/木下グループ |
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公式HP: | 別ウィンドウで公式HPを表示 |
公開日: | 2020年06月05日 |
映画館: | シネスイッチ銀座ほか全国順次公開 |
カトリーヌ・ドヌーヴ |
監督:ジュリー・ベルトゥチェリ |
2019/フランス/シネマスコープ/5.1ch/94分/字幕翻訳:古田由紀子 |
「今日が私の最期の日」“思い出”売ります。
世界的大女優にしてフランス映画界の至宝と言われるカトリーヌ・ドヌーヴが、実娘で女優のキアラ・マストロヤンニと母娘役で共演を果たし話題を呼んでいる本作。監督は「やさしい嘘」(03)、「パパの木」(10)などのジュリー・ベルトゥチェリ。自身の終焉を察した主人公が、半生を共にしてきたアンティークを処分することで浮かび上がる「劇的な人生」と「本当に遺したい思い」を、女流監督らしい繊細でしなやかな視点で描き出した。
© Les Films du Poisson - France 2 Cinema - Uccelli Production - Pictanovo