今から約300年前。江戸城・松の廊下。赤穂藩藩主・浅野内匠頭は、かねてより賄賂まみれだった吉良上野介に斬りかかる。通常であれば喧嘩両成敗となるはずが、幕府が下した結論は、赤穂藩のお取り潰しと、内匠頭の即日切腹。吉良へはお咎めなし。突然藩主を亡くしたことで、浅野家は断絶、藩士たちは路頭に迷う。
筆頭家老・大石内蔵助は、嘆く暇もなく、浅野家復活を願い出て、ひたすら残務整理に励む日々。しかし、御家再興にも当然、お金が必要。内蔵助は、幼馴染の勘定方・矢頭長助の力を借りて、亡き内匠頭の妻・瑤泉院の化粧料(嫁入りの時の持参金)をかき集める。その金額は、およそ 800両(9500万)!しかし、金の使い道がわからない内蔵助は、長助らの助言も聞かず、行き当たりばったりの大盤振る舞い。金はどんどん減っていく。
一方、浪人となった藩士たちは、宿敵・吉良への仇討ちを勝手に計画。加えて、江戸の庶民たちまでもが、赤穂浪士たちによる仇討ちを超熱望!やがて、大金をはたいた甲斐もなく、御家再興は幕府の決定であっさり却下。
「なんでやねん!」ようやく討ち入りを決意したものの、もはや予算残高は、微々たるものに……。討ち入るのか討ち入らないのか、迷っているうちにも予算はさらに減っていく。前線基地として購入した屋敷も火事で全焼。浪士たちの日々の生活費や食費に家賃、江戸までの旅費、武器の購入等々、お金は出ていくばかりで、プロジェクトは超難航!
挙げ句の果てには、やる気満々の浪士たちのリストラも余儀なくされる始末。
一方、自分の金を勝手に使われている瑤泉院の怒りもエキサイトして……。
果たして彼らは【予算内】で、一大プロジェクト【仇討】を、無事に【決算】することができるのか!?
新着映画情報
堤真一 |
監督:中村義洋 |
2019/日本/125分 |
討ち入り、やめとこか!
原作は東大教授・山本博文による『「忠臣蔵」の決算書』(新潮新書刊)。大石内蔵助が実際に残した決算書を基に、討ち入り計画の実像をお金の面から描く、涙と笑いの時代劇エンタテインメント。大石内蔵助(おおいし・くらのすけ)に堤真一、内蔵助を支える貧乏なそろばん侍・矢頭長助(やとう・ちょうすけ)に、時代劇初挑戦の岡村隆史がW主演。監督・脚本は「殿、利息でござる!」(16)の中村義洋。
©2019「決算!忠臣蔵」製作委員会