わずか12 歳で裁判を起こしたゼイン。訴えた相手は、自分の両親だ。裁判長から、「何の罪で?」と聞かれたゼインは、まっすぐ前を見つめて「僕を産んだ罪」と答えた。中東の貧民窟に生まれたゼインは、両親が出生届を出さなかったために、自分の誕生日も知らないし、法的には社会に存在すらしていない。学校へ通うこともなく、兄妹たちと路上で物を売るなど、朝から晩まで両親に働かされている。唯一の支えだった大切な妹が11 歳で強制結婚させられ、怒りと悲しみから家を飛び出したゼインを待っていたのは、さらに過酷な“現実”だった。果たしてゼインの未来は―。
新着映画情報
『存在のない子供たち』
原題:Capharnaüm / Capernaum
配 給 : | キノフィルムズ |
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公開日: | 2019年07月20日 |
映画館: | シネスイッチ銀座、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国公開 |
ナディーン・ラバキー |
監督:ナディーン・ラバキー |
2018/レバノン・フランス/アラビア語/シネマスコープ/5.1ch/125分/字幕翻訳:高部義之/PG12 |
両親を告訴する。僕を産んだ罪で。
レバノンで生まれ育った、「キャラメル」(07)のナディーン・ラバキー監督が、苛烈なまでの中東の貧困と移民の問題に果敢に挑んだ衝撃作。「両親を告訴する。僕を産んだ罪で。」両親を告訴するという衝撃的なオープニングから始まる物語はひと息に過去へと遡らせ、その理由と経緯をつぶさに描き出す。
主人公ゼインを始め出演者のほとんどは、演じる役柄によく似た境遇にある素人を集めた。感情を「ありのまま」に出して自分自身を生きてもらい、彼らが体験する出来事を演出するという手法をとった結果、リアリティを突き詰めながらも、ドキュメンタリーとは異なる“物語の強さ”を観る者の心に深く刻み込む。
カンヌ国際映画祭2018 コンペディション部門 〈 審査員賞 〉〈 エキュメニカル審査員賞 〉 受賞作品
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