1933年(昭和8年)。欧米列強との対立を深め、軍拡路線を歩み始めた日本。海軍省は、世界最大の戦艦を建造する計画を秘密裏に進めていた。だが省内は決して一枚岩ではなく、この計画に反対する者も。「今後の海戦は航空機が主流」という自論を持つ海軍少将・山本五十六は、巨大戦艦の建造がいかに国家予算の無駄遣いか、独自に見積もりを算出して明白にしようと考えていた。しかし戦艦に関する一切の情報は、建造推進派の者たちが秘匿している。必要なのは、軍部の息がかかっていない協力者…。山本が目を付けたのは、100年に一人の天才と言われる元帝国大学の数学者・櫂直。ところがこの櫂という男は、数学を偏愛し、大の軍隊嫌いという一筋縄ではいかない変わり者だった。頑なに協力を拒む櫂に、山本は衝撃の一言を叩きつける。「巨大戦艦を建造すれば、その力を過信した日本は、必ず戦争を始める」…この言葉に意を決した櫂は、帝国海軍という巨大な権力の中枢に、たったひとりで飛び込んでいく。天才数学者VS海軍、かつてない頭脳戦が始まった。同調圧力と妨害工作のなか、巨大戦艦の秘密に迫る櫂。その艦の名は、【大和】…。
新着映画情報
菅田将暉 |
監督:山崎貴 |
2019/日本/130分 |
これは、数学で戦争を止めようとした男の物語。
第二次世界大戦を数学者の視点で描く、三田紀房原作の漫画『アルキメデスの大戦』を実写映画化。物語の舞台は1930年代。アメリカとの開戦を視野に入れた大日本帝国海軍で繰り広げられる、「戦艦大和建造」を巡る知略・謀略、そして“数学”を駆使した頭脳戦。圧巻のVFXで大和の雄姿をスクリーンに甦らせるのは「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズ、「永遠の0」などの映画監督・山崎貴。主人公の天才数学者・櫂直を演じるのは、演技力が高く評価される菅田将暉。櫂を使って大和の建造を阻止しようとする海軍少将・山本五十六には舘ひろし。
©2019「アルキメデスの大戦」製作委員会 ©三田紀房/講談社