18歳のソニータの理想の両親は、マイケル・ジャクソンとリアーナ。もしパスポートを持っていたら名前はソニータ・ジャクソンにしたいと言う。スクラップブックに書いた夢は有名なラッパーになること。しかし、現在の彼女のファンはイランの首都テヘランの子ども保護施設の子どもたちだけ。パスポートも滞在許可証もなく、アフガニスタンのタリバンから逃れてきた難民の彼女は、不法移民としてこの施設でカウンセリングや将来へのアドバイスを受けている。一方でアフガニスタンに住む彼女の家族は全く別の将来を準備していた。母は古くからの習慣どおりにソニータを見ず知らずの男性に嫁がせようとする。花嫁の値段は9,000ドル。
女性が歌うことを禁じられているイランで、ソニータはどうしたらラッパーになる夢を叶えることが出来るのだろうか?ロクサレ・ガエム・マガミ監督は、取材対象の人生に関与すべきかどうか悩みながらも、この問いに答えるようにソニータの夢と人生に深く関わることとなる。
新着映画情報
ソニータ・アリザデ |
監督:ロクサレ・ガエム・マガミ |
2015/スイス・ドイツ・イラン/英語・ペルシャ語・ダリー語/91分 |
わたしの値段は9,000ドル
家族のために結婚を強いられるアフガン難民ソニータは歌うことで自らの運命を変えていく――。サンダンス映画祭2016ワールドシネマ部門においてグランプリ&観客賞ダブル受賞のドキュメンタリー。監督はテヘラン生まれのロクサレ・ガエム・マガミ。
© Behrouz Badrouj