物語は、[一冊の告白文]から始まる――。
ある家族。一人息子の亮介が余命わずかな父の書斎で見つけた一冊のノート。「私のように平気で人を殺す人間は、脳の仕組みがどこか普通と違うのでしょうか。」 異様な一文で始まるそのノートは、すべてが一人称で書かれた何者かの告白文であった。主人公は、美紗子と名乗る女。誰しもが生きていくために必要な“拠りどころ”、彼女のそれは”人間の死”であった。殺人という行為から逃れる術を持たず、絶望の日々を送る中、洋介という男が彼女の前に現れるのだが・・・。過去と現在が交錯し、ノートに秘められた真相に迫っていく亮介。これは事実か、創作話か。誰が、何のために書いたのか。数々の疑念の先に、驚愕の真実が突きつけられる―。
新着映画情報
吉高由里子 |
監督:熊澤尚人 |
2017/日本 |
人殺しの私を、愛してくれる人がいた。
とある一家で見つかる[ユリゴコロ]と書かれた一冊のノート。綴られていたのは、悲しき殺人者の記憶――。2012年大藪春彦賞受賞の沼田まほかるの同名ベストセラー小説を、「君に届け」「近キョリ恋愛」の熊澤尚人監督が映画化。これまでの作品とは一線を画す美しき衝撃作に挑む。主演の吉高由里子が「人の死」でしか満たされない絶望的な喪失を抱えた女・美紗子を演じ、美紗子が運命的な出合いをする男・洋介を松山ケンイチ、そしてノートに記された過去の物語を辿っていく男・亮介を松坂桃李が演じる。
©沼田まほかる/双葉社 ©2017 「ユリゴコロ」製作委員会