2004年、9.11後の対テロ戦争を進める祖国アメリカに貢献したいと考えて軍に志願入隊したスノーデンは、足に大怪我を負って除隊を余儀なくされる。失意のさなかCIAに採用された彼は、持ち前のずば抜けたコンピュータの知識を教官に認められ、2007年にスイス・ジュネーヴへ派遣された。しかしそこで目の当たりにしたのは、アメリカ政府が対テロ諜報活動の名のもと、世界中のメール、チャット、SNSを監視し、膨大な情報を収集している実態だった。やがてNSAの契約スタッフとして東京の横田基地、ハワイのCIA工作センターへと赴任し、民主主義と個人の自由を揺るがす政府への不信をいっそう募らせたスノーデンは、恋人のリンゼイをハワイの自宅に残し、命がけの告発に踏みきるのだった……。
新着映画情報
ジョセフ・ゴードン=レヴィット |
監督:オリバー・ストーン |
2016年/アメリカ・ドイツ・フランス/シネマスコープ/135分/PG12 |
米国最大の機密を暴いた男。彼は、英雄か。犯罪者か―。
それは、まさしく世界中に激震が走った瞬間だった。2013年6月、イギリスのガーディアン紙が報じたスクープで、アメリカ政府が秘密裏に構築した国際的な監視プログラムの存在が暴露されたのだ。さらに驚くべきは、ガーディアン紙に大量の最高機密情報を提供したのがたったひとりのNSA(米国国家安全保障局)職員であり、よくスパイ映画に登場するような厳めしく年老いた人物ではなく、ごく普通の外見をした当時29歳の若者だったことだ。
匿名ではなく自らカメラの前に立ち、エドワード・スノーデンと名乗って素性を明かしたその青年は、なぜNSAやCIAから得られる多額の報酬と輝かしいキャリア、恋人と築き上げた幸せな人生のすべてを捨ててまで重大な告発を決意したのか。はたして彼は英雄なのか、国家の裏切り者なのか。ハリウッドきっての社会派の巨匠オリバー・ストーンが史上最大の内部告発“スノーデン事件”の全貌に迫った問題作。
スノーデンに扮するのは、「(500)日のサマー」「インセプション」「ザ・ウォーク」などの若手実力派俳優ジョセフ・ゴードン=レヴィット。恋人リンゼイに扮するのは、「ダイバージェント」シリーズや「きっと、星のせいじゃない。」でハリウッドの若きスター女優となったシャイリーン・ウッドリー。他にメリッサ・レオ、ザカリー・クイント、トム・ウィルキンソン、リス・エヴァンスといった名優と曲者たちが脇を固め、ニコラス・ケイジがCIAの指導教官役で登場する。