1950年初頭、エストニア。ソ連の秘密警察に追われる元フェンシング選手のエンデルは、小学校の教師として田舎町ハープサルに身を隠す。そこでは生徒たちの多くが、ソ連の圧政によって親を奪われていた。やがてエンデルは課外授業としてフェンシングを教えることになるが、実は子供が苦手だった。そんなエンデルを変えたのは、学ぶことの喜びにキラキラと輝く子供たちの瞳だった。なかでも幼い妹たちの面倒を見るマルタと、祖父と二人暮らしのヤーンは、エンデルを父のように慕うようになる。ある時、レニングラードで開かれる全国大会に出たいと子供たちからせがまれたエンデルは、捕まることを恐れて躊躇うが、子供たちの夢を叶えようと決意する。果たして彼らを待ち受ける予想もしない出来事とは―?
新着映画情報
『こころに剣士を』
原題:Miekkailija / The Fencer
配 給 : | 東北新社 STAR CHANNEL MOVIES |
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公開日: | 2016年12月24日 |
映画館: | ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー |
マルト・アヴァンディ |
監督:クラウス・ハロ |
2015/フィンランド・エストニア・ドイツ/シネマスコープ/99分 |
勇気の先に未来がある
エストニアを舞台に、伝説のフェンシング選手と子供たちの絆を描く“実話から生まれた”感動作。エストニアは第二次世界大戦中はドイツに、末期からはソ連に占領され、二つの国に翻弄された人々は鬱屈した生活を強いられていた。父親がいなくなり、母親は働きに出て子供たちは放っておかれ、誰もが下を向いてひっそりと暮らしている。そんな日常に、まっすぐに相手と向き合い、必要とあれば立ち向かっていくフェンシングというスポーツが、主人公である元フェンシング選手のエンデル・ネリスによってもたらされる。息の詰まる生活をしていた子供たちはたちまちフェンシングに夢中になり、そこに希望が芽生え始める。さらに秘密警察に追われるエンデル自身も、いつしか剣士のこころを取り戻していくー。監督は「ヤコブへの手紙」のクラウス・ハロ。
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