2011年、イタリア・トスカーナ州シエナ。中世の雰囲気漂うこの美しい街は、イギリス人女子留学生が殺害された4年前の事件の裁判の話題で持ちきりだった。事件の容疑者であるルームメイトのアメリカ人留学生ジェシカと被害者のエリザベスがどちらも若く美しい女性だったため、地元イタリアのみならず米英のマスコミ報道が過熱化。セックスやドラッグが絡んだ事件の背景が誇張して伝えられ、大衆向けに扇情的な報道が繰り返されていた。この事件の映画化をオファーされた気鋭の監督トーマスはジャーナリストのシモーンと共に現地に乗り込む。「事件」の真偽が不確かな状況の中、創作上の迷いに苦しむトーマス。彼はシエナで出会った天真爛漫な女子学生メラニーの励ましに心癒やされ、“本当に撮るべきもの”に気付き始めていく・・・。
新着映画情報
『天使が消えた街』
配 給 : | ブロードメディア・スタジオ |
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公開日: | 2015年09月05日 |
映画館: | ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開 |
ダニエル・ブリュール |
監督:マイケル・ウィンターボトム |
2014/イギリス・イタリア・スペイン/シネマスコープ/101分/字幕翻訳:松浦美奈/R15+ |
少女は二度と戻らない。 彼女の心は「映画」に刻まれる──
イタリア犯罪史上最も国際的な注目を浴びた、「ペルージャ英国人女子留学生殺害事件(アマンダ・ノックス事件)」を、「イタリアは呼んでいる」のマイケル・ウィンターボトム監督が映画化。出演は、事件の映画化を試みる映画監督トーマスに、「ラッシュ/プライドと友情」のダニエル・ブリュール、事件の真相を追うジャーナリストのシモーンに、「アンダーワールド」シリーズのケイト・ベッキンセイル。そして本作の希望を象徴する“天使のような少女”メラニーを演じた世界的トップモデルのカーラ・デルヴィーニュ。
アマンダ・ノックス事件は、2007年11月2日、イタリアのペルージャにある共同フラットの一室で、メレディス・カーチャーというイギリス人留学生の他殺体が発見された事件。まもなく警察に逮捕されたのは、ルームメイトのアメリカ人留学生アマンダ・ノックスとその恋人のイタリア人男性。しかし事件は“一件落着”するどころか、捜査関係者さえも予想のつかない展開を見せていった。殺人容疑者アマンダが若く美しい女性だったため、地元イタリアのみならず米英のメディアの報道合戦が過熱化。セックスやドラッグが絡んだ事件の背景が誇張して伝えられ、アマンダや被害者のプライベートの情報がネット上に拡散するなど、事件の本質とはかけ離れたさまざまな問題が噴出した。さらに捜査上のミス、決定的な証拠や動機の欠如といった複数の要因により、裁判の判決が二転三転したことも混乱に拍車をかけた。