1990年代の始め、バブル経済に踊る日本で秘密裏にある実験が行われていた。「ヒトは自らの意志で進化することが可能なのだろうか・・・」。実験には二つの方法が選択された。一つは両親に強いストレスをかけ生まれた子供に突然変異を促し、極限まで人間の能力を発達させる方法。もう一つは遺伝子操作によって動物や昆虫の能力を持つ子供を生み出す方法。この忌まわしき実験により生まれた二組の若者たちが、20歳になろうとしていた・・・。
視力・聴力・筋力などを異常発達させられた昴(スバル)ら若者たちは、特殊能力の代償として「破綻」と呼ばれる精神崩壊の危険を抱えながら、その「破綻」解消のカギを握る外務副大臣・渡瀬からの裏の仕事を請け負っていた。そんな時、渡瀬を狙う殺戮集団“アゲハ”が現れる。アゲハもまた異能力者たちだった。同じ宿命を抱えながら闘いあうことになる二組の若者たち。戦いの過程で、彼らの出生の秘密が人類進化の鍵であることをつかむ。しかし、それは同時に人類滅亡につながる危機も内包していることが判明する。彼らを利用しようとするもの、排除しようとするもの。あらゆる世代、思惑が絡み合いながら、異能力を持った若者たちは戦い傷つけあう。彼らの未来は、そして人類に残された道とはいったい・・・。
新着映画情報
岡田将生 |
監督:瀬々敬久 |
2015/日本/126分 |
僕らは、こんな“能力” 望んじゃいなかった。
気鋭のミステリー作家・本多孝好の同名ベストセラー小説を、「デスノート」「GANTZ」の製作チームが映画化。監督は、「ヘヴンズ ストーリー」でベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞した瀬々敬久。“ストレイヤーズ・クロニクル”とは、さまよえる者たちの記録のこと。運命に翻弄され、選択に迷い、人生に漂流しながらも、戦いの果てに希望を掴み取ろうとする者たちの記録である。
© 本多孝好/集英社 © 2015「ストレイヤーズ・クロニクル」製作委員会