アイヴァン・ロックは、今まさに思いがけない緊急事態に見舞われていた。大手建設会社の現場責任者として絶大な信頼を得ている彼は、キャリア最大の大切な仕事を翌朝に控え、今夜は愛する妻子と共に過ごすつもりだった。そんなアイヴァンのもとに突然1本の電話がかかってきて、家族との約束も明日の大仕事もすべて投げ出さなければならない切迫した事情が生じたのだ。しかし他人には理解しがたいその決断は、仕事仲間や家族を激しく動揺させ、愛車のBMWでロンドンに向かうアイヴァンを電話越しに容赦なく責めなじってくる。
ロンドンが間近に迫るなか、アイヴァンはほんの1時間半前まで輝きを保っていた自分の人生が、猛烈な勢いで崩れ落ちていくのを実感していた。そして壮絶な破滅と新たな希望のどちらが待ち受けているのかもわからない“結末”に向かって、運命のハイウェイを疾走していくのだった……。
新着映画情報
『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』
原題:Locke
配 給 : | アルバトロス・フィルム |
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公式HP: | 別ウィンドウで公式HPを表示 |
公開日: | 2015年06月27日 |
映画館: | YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー |
トム・ハーディ |
監督:スティーヴン・ナイト |
2013/イギリス・アメリカ/シネマスコープ/86分/字幕翻訳:安本熙生 |
人生をつなぎとめるもの それは一本の電話だけ
イギリス映画界の才能たちがロンドンに結集し、4日間のリハーサルを経てわずか8日間で撮り上げた本作は、あらゆる面で希に見る驚きに満ちたサスペンス・ドラマである。物語はイングランド北部からロンドンに通じるハイウェイの車内だけで進行し、スクリーンに映し出される登場人物はその車を運転する主人公アイヴァンひとりだけ。ある差し迫った理由ゆえに“人生最大の決断”を下した彼の猛スピードで変わりゆく運命が、仕事仲間や妻子との電話での会話によって描かれていく。全編出ずっぱりのひとり芝居を披露するのは、「裏切りのサーカス」「ダークナイト ライジング」のトム・ハーディ。メガホンをとったのは、「イースタン・プロミス」などの脚本家で「ハミングバード」で監督デビューを飾ったスティーヴン・ナイト。
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