東京―。無機質な「処刑室」で、今日もまた1人の女が無残に殺された。鈍器で殴られた頭から鮮血がほとばしり、肉体が動かなくなっていくさまを、じっくりとビデオカメラで撮影する野村。彼はその一部始終を捉えた映像を編集し、インターネットの動画サイトにアップするのを習慣にしていた。ある夜、いつものように殺しの獲物を探していた野村の前に、歳の離れた姉弟、久恵と宗一が現れる―。
ジャカルタ―。フリー・ジャーナリストのバユは、正義感に溢れる勤勉実直な男。だが、町の有力者の汚職事件を追求したことから卑劣な罠にはめられ、取材を断念。忸怩たる思いを抱えながらも、別居中の妻と娘への愛を支えに、灰色の日々を生きていた。だが、あるときパソコンを開いていたバユの目に、日本人の若い女性が惨殺されるスナッフ・ビデオの映像が飛び込んでくる。嫌悪に顔をしかめながらも、画面から目を離すことができないバユ。そんな折、バユはタクシー強盗に遭遇。拳銃を突きつけられ、命の危険にさらされたバユは、とっさの判断で強盗犯に反撃!奪った銃で犯人を殺害してしまう。かつてない高揚感に包まれたバユは、死にゆく犯人の姿を携帯カメラで撮影。その映像をネットの動画サイトに投稿する。
「I Found You! 」 バユの撮った映像を発見した野村は、彼が自分の「仲間」だと直感し、バユへの接触を始める―。
新着映画情報
北村一輝 |
監督:モー・ブラザーズ |
2013/日本・インドネシア/シネマスコープ/5.1ch/138分/字幕翻訳:加藤真由美/R18+ |
もっと綺麗に殺し合おうぜ。
日本とインドネシアの映画人がタッグを組んで贈る、東京とジャカルタという2つの魔都を舞台に繰り広げられる、おぞましくも美しい<宿命>のドラマ。製作総指揮には、インドネシア映画「ザ・レイド」で世界を興奮させた監督ギャレス・エヴァンス。日本からは、「冷たい熱帯魚」「凶悪」を放ったプロデューサー陣が参加。出演は、シリアルキラー・野村に北村一輝、野村の影響で自らの殺人衝動を目覚めさせていくバユにオカ・アンタラ。
©2013 NIKKATSU/Guerilla Merah Films