大学3年生の門田清水は、父母と平凡だが幸福な日々を過ごしている。陸上部で汗を流し、医学生の光太とのデートを楽しむ日々。ある朝つまらないことで母とケンカした。その夜帰ってみると母親は心臓発作で死んでいた。あまりにも突然の出来事に、清水はその死を受け入れられない。母からの電話を無視した罪悪感に押しつぶされそうで、言いそびれた「ごめん」を言葉にすることもできなかった。
一方、高森砂織はまもなく娘の一周忌をむかえるが、一人娘を失った悲しみを癒せないでいる。砂織の実家は、300年続くカトリックの家だった。母と父は孫の死を「神の思し召し」と考え、試練を乗り越えようとしてきた。ある日、砂織の妊娠が発覚する。また子供を失うのではないかという恐怖と、生みたいという思いで混乱する砂織。
やがて、砂織と清水は浦上天主堂近くで導かれるように出会う。二人は共に大切な人を亡くしたことを知り、互いに欠けたものを求めるように心を通わせる。閉ざしたふたりの心は、明日という未来へすすむことができるのか・・・
新着映画情報
『爆心 長崎の空』
配 給 : | パル企画 |
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公式HP: | 別ウィンドウで公式HPを表示 |
公開日: | 2013年07月20日 |
映画館: | 東劇ほか全国ロードショー 7/13(土)〜19日(金)岩波ホール特別プレミア上映 |
北乃きい |
監督:日向寺太郎 |
2013/日本/98分 |
戦後68年の被爆地・長崎から今の日本へ届けたい、再生への想い。
芥川賞作家で長崎原爆資料館館長の青来有一の原作『爆心』(谷崎潤一郎賞/伊藤整文学賞)を、「火垂るの墓」(実写版)の日向寺太郎監督が映画化。6つの作品からなる連作短編小説をもとに、母を亡くした子と、子を亡くした母の二人の物語を1本の糸を紡ぐように構成し、キリスト信仰が根ざす被爆地・長崎に暮す人々のごく当たり前だけどかけがえのない暮らしに差し込む一筋の希望を描く感動の物語。
© 2013 「爆心 長崎の空」パートナーズ