ビンラディンを追い詰めたのは、ひとりの女性だった―
華奢で青白く澄んだ瞳が印象的な20代半ばの女性、マヤ。とてもCIA分析官には見えないが、情報収集と分析に天才的な感覚を持ち、ビンラディン捜索に巨額の予算をつぎ込みながら、一向に手掛かりをつかめない捜索チームに抜擢された。だが捜査は困難を極め、その間にも世界中で、アルカイダのテロにより多くの血が流されていた。ある日、仕事への情熱で結ばれていた同僚が、自爆テロに巻き込まれて死んでしまう。その時、マヤの中の何かが一線を超える。もはや使命ではなく狂気をはらんだ執念で、ターゲットの居場所を絞り込んでいくマヤ。ついにマヤは隠れ家を発見するのだが、彼女が断言する確率100%に同意する者はいない。果たして、上層部及び国家が下した決断とは―