“ツナグ”とは―、生きている人が会いたいと望む、すでに死んでしまった人との再会を仲介する“使者”を表す言葉。生者にとっても死者にとっても再会の機会はたった一度だけ―。
半信半疑で依頼をしてくる人たちの前に現れる使者は、ごく普通の男子高校生・歩美だった。横柄な態度で、癌で亡くなった母・ツルに会うことを希望する中年男性・畠田。喧嘩をしたまま自転車事故で死んでしまった親友・御園に聞きたいことがある女子高生・嵐。突然失踪した恋人・キラリの安否を確かめたいサラリーマン・土谷。歩美は、実はツナグを祖母のアイ子から引き継ぐ途中の見習いで、その過程で様々な疑問を抱く。死者との再会を望むなんて、生者の傲慢かもしれない。間違いかもしれない。果たして会いたかった死者に会うことで、生きている人たちは救われるのか。人生は変わるのだろうか。そして死者は…。その疑問は、自身の両親の不可解な死の真相へも向けられていく―。
新着映画情報
松坂桃李 |
監督・脚本:平川雄一朗
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2012/日本/シネマスコープ/ドルビーSRD/129分 |
たった一人と一度だけ、死者との再会を叶えてくれる人がいるらしい−。
吉川英治文学新人賞を受賞した辻村深月の同名小説の映画化で、死者との再会を望む人々と、その仲介を司る“ツナグ”として、他人の人生に深く関わっていく一人の少年の葛藤と成長を描いた物語。主人公の高校生・歩美を演じるのは、本作で映画単独初主演となる、松坂桃李。昨年は、映画「僕たちは世界を変えることができない。」、「アントキノイノチ」で印象的な演技を披露し、第85回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞を受賞。監督は、「ROOKIES –卒業-」や「陰日向に咲く」、TVドラマ「JIN -仁-」など、数々の大ヒット作を世に送り出してきた平川雄一朗。
© 2012 「ツナグ」製作委員会