桃(タオ)さんこと鐘春桃(ジョン・チョントウ)は、広東省で出生後、養子に出されたが、先の大戦中に養父が死に、使用人として梁(リョン)家に預けられた。以後13歳から60年間、4代にわたり梁家に仕えた―。
メイドの桃さんが、ある日脳卒中で倒れた。日々の暮らしの中で、最低限の言葉しか交わさず、ごく当たり前に身の回りの世話を任せていた梁家の主・ロジャー。映画プロデューサーとして働くロジャーは、その時初めて、桃さんがかけがえのない人だったことに気づき、多忙な仕事の合間を縫い、介護に奔走することになる。迷惑をかけまいとする、穏やかだが芯の強い桃さん、老人を巡る社会環境の現実を目の当たりにしながらも、献身的に尽くすロジャー。ふたりは、やがて母と息子以上の絆で結ばれていくが…。
新着映画情報
『桃(タオ)さんのしあわせ』
原題:桃姐 / A Simple Life
配 給 : | ツイン |
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公式HP: | 別ウィンドウで公式HPを表示 |
公開日: | 2012年10月13日 |
映画館: | Bunkamura ル・シネマほか全国順次ロードショー |
ディニー・イップ |
監督:アン・ホイ |
2011/中国・香港/広東語/ヴィスタビジョン/ドルビーSRD/119分/ 字幕翻訳:遠藤壽美子 |
幸せに逝くために、悔いなく葬(おく)るために、 桃さんが教えてくれた、いちばん大切なこと。
本作のプロデューサーでもあるロジャー・リーの実体験を元に、誰にでも訪れる“老い”という現実を、やさしく、温かく描いた本作は、今春、中国、香港、台湾で公開されて以来、15億円以上の興収を上げ、非アクション映画としては異例の大ヒットとなった。昨年の第68回ベネチア国際映画祭で、桃さん役のディニー・イップが主演女優賞を受賞した他、台湾金馬奨で主要3部門、香港金像奨では最多主要5部門を総なめ。監督は、アジアを代表する女性監督アン・ホイ(「女人、四十。」)。ロジャー役には、本作の企画に賛同し、共同プロデューサーにも名を連ねるアンディ・ラウ。ツイ・ハークやサモ・ハン等、香港映画人が、本人役で大挙出演しているのも、見どころのひとつ。
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