父・晃一の転勤で、東京から岩手の田舎町へと引っ越してきた高橋一家。晃一がよかれと思って選んだ新しい住まいは、なんと築200年を数える古民家だった。妻の史子は突然の田舎暮らしに不安と不満でいっぱい。中学2年の長女・梓美にも古民家はただのボロ屋にしか見えず、転校先の学校生活を考えると心が落ち着かない。また、同居する晃一の母・澄代は田舎住まいには支障を語らないものの、最近、認知症の症状が出始めた様子。唯一、古民家での生活を楽しんでいる小学4年の長男・智也は、治りかけている喘息の持病を今も史子にひどく心配され、サッカーをやりたくてもやれずにいる。どこかぎくしゃくしている一家をやんわりとまとめたい晃一だったが、家族の不平不満をうまく解消することはできず、異動先の支社でも慣れない営業職に悪戦苦闘の毎日。
そんなある日、不思議な出来事が高橋一家に起こり始める。誰もいない場所で物音が聞こえたかと思えば、囲炉裏の自在鉤が勝手に動いたり、掃除機のコンセントがふいに抜けたり、手鏡に着物姿の子供が映ったり。どうやら、この古民家には座敷わらしが居ついているらしい....。
新着映画情報
水谷豊 |
監督:和泉聖治 |
2012/日本 |
お父さん、がんばる
2007年に朝日新聞に連載され好評を博し、単行本発売後には第139回直木賞候補に選出された荻原浩の『愛しの座敷わらし』(朝日文庫刊)を映画化。東京から岩手にやってきた一家が、不思議で愛らしい“座敷わらし”と出会うことで、それぞれの生きていく意味や自信を取り戻し、家族の絆も新たに作り直していく、希望と再生の物語。主人公の父・晃一を演じるのは「相棒」シリーズで絶大な人気を誇る水谷豊。監督は、「相棒」シリーズのメイン監督であり、劇場版2作品を大ヒットに導いた和泉聖治。
(c)2012「HOME 愛しの座敷わらし」製作委員会