小説家の伊上洪作は、幼少期に兄妹の中でひとりだけ両親と離れて育てられたことから、母に捨てられたという想いを抱きながら生きてきた。父が亡くなり、残された母の暮らしが問題となり、長男である伊上は、妻と琴子ら3人の娘たち、そして妹たちに支えられ、ずっと距離をおいてきた母・八重と向き合うことになる。老いて次第に失われてゆく母の記憶。その中で唯一消されることのなかった、真実。初めて母の口からこぼれ落ちる、伝えられなかった想いが、50年の時を超え、母と子をつないでゆく──。
新着映画情報
役所広司 |
監督・脚本:原田眞人 |
2012/日本 |
たとえ記憶がなくなったとしても、きっと愛だけは残る――
家族だからこそ、言えないことがある。家族だからこそ、許せないことがある。それでも、いつかきっと想いは伝わる。ただ、愛し続けてさえいれば――。
原作は、昭和を代表する文豪・井上靖が、自身の人生、家族との実話をもとに綴った自伝的小説『わが母の記〜花の下・月の光・雪の面〜』。監督は、「突入せよ!あさま山荘事件」「クライマーズ・ハイ」などの社会派作品で高く評価されている原田眞人。主人公の伊上洪作に役所広司、母の八重に樹木希林、娘の琴子には宮崎あおい他。
第35回モントリオール世界映画祭の審査員特別グランプリ受賞を皮切りに、続く第16回釜山国際映画祭のクロージング作品となり、その後もさまざまな国際映画祭の出品作に名を連ね、海外ではすでに感動と喝采の嵐を浴びている。
(c)2012「わが母の記」製作委員会