天才的なドライビングテクニックを持つ寡黙な“ドライバー”は、昼は映画のカースタントマン、夜は強盗の逃走を請け負う運転手。ひとたび依頼を受ければ、迷路のように入り組んだLAの街をパトカー相手に機械のような正確さで走り回り、淡々と任務を遂行するプロの逃がし屋だ。
ある晩、仕事を終えたドライバーは、同じアパートに暮らすアイリーンと偶然エレベーターで乗り合わせ、一目で恋に落ちる。そして、車の故障で困っている彼女と息子のベニシオを助けたことで、次第に親しくなっていく。
車の修理工場を営むシャノンは、そんなドライバーのエージェントであり、昼夜両方の仕事の面倒をみていた。シャノンには、ドライバーと組んでサーキットで優勝するという夢があった。そのためには、ドライバーの腕に相応しいレーシングカーが必要だ。そこでシャノンは、旧知の仲でもある元映画プロデューサーで今はマフィアの幹部となったバーニー・ローズに資金援助を申し出る。実際にサーキットでドライバーの走りを目にしたバーニーは出資を承諾、仲間のニーノもこの“ビジネス”に一枚咬むことに。
そんなある日、アイリーンの夫スタンダードが、服役を終え戻ってきた。本心から更生を誓う夫を見たアイリーンは、ドライバーに心を残しながらも家族を守る選択をする。ドライバーも一旦は身を引き家族から距離を置くが、ある晩、ガレージで血塗れで倒れているスタンダードと近くで怯える小さなベニシオを発見してしまう。服役中の用心棒代として多額の借金を負ったスタンダードは、とある強盗依頼を断れば妻子の命はないとマフィアから脅されていたのだ。絶体絶命のスタンダードに助けを求められたドライバーは、協力することにしたのだが・・・
新着映画情報
ライアン・ゴズリング |
監督:ニコラス・ウィンディング・レフン |
2011/アメリカ/シネマスコープ/ドルビーデジタル/100分/字幕翻訳:岡田壯平/R15 |
疾走する純愛――
昼はハリウッドのスタントマン、夜は強盗の逃走を請け負う運転手の“ドライバー”。その天才的なドライビングテクニックゆえに、危険な裏社会の抗争に巻き込まれていく孤独な男を描いた、第64回カンヌ国際映画祭”監督賞”受賞作品。
監督は、デンマーク出身の鬼才ニコラス・ウィンディング・レフン。ジェイムズ・サリスの人気クライム小説を原作に、徹底的に贅肉を削ぎ落した演出で、愛する人を守るため裏社会を相手に一人闘いに身を投じるドライバーの孤独と悲哀を、時に衝撃的なまでに情感豊かに描き出した。そして、それまで抑えつけられていた暴力性が一挙に噴出する緊迫のクライマックス!
主人公の“ドライバー”を演じるのは、その目覚ましい活躍ぶりで、今ハリウッドで最も注目される演技派俳優ライアン・ゴズリング(「きみに読む物語」「ラースと、その彼女」「ブルーバレンタイン」)。そして、ドライバーが愛する人妻アイリーン役には若手注目株のキャリー・マリガン(「17歳の肖像」「わたしを離さないで」「SHAME−シェイムー」)。
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