![ストーリー](http://www.movienet.co.jp/images/movie_icon_story.gif)
住田祐一、15歳。彼の願いは、「普通」の大人になること。 大きな夢を持たず、ただ誰にも迷惑をかけずに生きたいと考える住田は、実家の貸しボート屋に集う、震災で家を失くした夜野や圭太たちと、平凡な日常を送っていた。 茶沢景子、15歳。夢は、愛する人と守り守られ生きること。 他のクラスメートとは違い、大人びた雰囲気を持つ少年・住田に恋焦がれる彼女は、彼に猛アタックをかける。疎まれながらも住田との距離を縮めていけることに、日々、喜びを感じていた。
借金を作り、蒸発していた住田の父が帰ってきた。金の無心をしながら、住田を激しく殴りつける父親。さらに、母親もほどなく、中年男と駆け落ちしてしまい、彼は中学3年生にして天涯孤独となる。 自身もまた、両親からの愛を受けられずに暮らす茶沢は、最悪の境遇にもがく住田に激しく共鳴し、彼を必死で励ますのだった。やがて、彼女の気持ちが徐々に住田の心を解きほぐしつつあるとき、その“事件”は起こった。住田のボートハウスに、借金取りが父親の借金の取り立てに現れたのだ。「こんな定番の不幸話じゃへこたれねーぞ! オレは必ず立派な大人になるんだ!」そう叫び、彼らの非情な暴力に立ち向かう住田だったが、その心は限界に達しつつあった。 ほどなく、再び住田の前に父親が現れ、彼にこう言った。「しぶといなぁ。俺、お前のこ と本当にいらないんだよ・・・」 その瞬間、住田の心は決壊し、全ての感情が溢れ出した。気付いたとき、彼の横に横たわっていたのは、父親の亡骸だった。
「普通」の人生を全うすることを諦めた住田は、その日からの人生を「オマケ人生」と名付け、その目的を、自分より悪い人間を見つけ出し、自らの手で殺すことに決める。毎夜、街を徘徊する住田の異変に気付いた茶沢は、彼を救い出そうと奔走するのだったが・・・。