白昼堂々、銀行の人質立てこもり事件が発生。大金を奪った強盗犯たちは、人質たちを惨殺し、逃走を図った。7人の男たちが武器の手入れをしているコンテナ内に、警視正・草波のアナウンスが響く――「本事案は、我々に権限が委譲された」。走行する巨大なトレーラーの後部扉が開き、7台のど派手な改造バイクが飛び出し、逃走犯たちを追い詰めていく。
「お前ら全員、“退治”する」――7人のリーダー・飛葉の掛け声で、セカイらの銃が火を噴く。任務完了。そして、翌日の新聞には、「容疑者全員、逃走中に交通事故で死亡」という見出しが踊る。通称ワイルド7の存在は、決して公にされないのだ。
ある日、再びワイルド7の出動する事案が発生。犯人をいよいよ「退治」するという瞬間、謎のスナイパーが出現、犯人を射殺して、走り去る。追いかけた飛葉はスナイパーを見失うが、迷い込んだ埠頭のクラブで、美しいがどことなく影のある女・ユキと出逢う。さらに別の非番の日、再び偶然出逢う飛葉とユキ。二度と人を愛さない、と誓っていたはずの飛葉の心が揺れ動く・・・。
しかし、ワイルド7の安らかな時間は長くは続かない。法務省公安調査庁(PSU)から、草波のところに、新たな事案が持ち込まれる。過去、多数の犠牲者を生んだ大規模な凶悪事件を起こしてきた犯罪グループが、今度は、要求を飲まねば、殺人ウイルスを空から東京中に散布する、と通告してきたのだ。既に、同じウイルスによって日本近海を航行中の船舶が攻撃を受け、乗組員全員が死亡しており、単なる脅しではないことは明白。繁華街の上空を、正体不明の飛行船が浮かんでいる。残された時間は、数時間。犯人の手掛かりを掴むため、ワイルド7は全速力で、東京中をバイクで走る――。
新着映画情報
瑛太 |
監督:羽住英一郎 |
2011/日本/109分 |
悪(アク)を撃つのは7人の悪(ワル)!
凶悪犯罪が跡を絶たない現代日本。その対策として、警視庁内に、超法規的機関が極秘のうちに作られた――その名は、「ワイルド7」。メンバー7人は何れも、理由はあれど、殺人など重い犯罪歴の持ち主。その罪を免除する代わりに、彼らに与えられたのは、テロリストなどの凶悪犯を「逮捕」ではなく「退治」する任務。文字通り命懸けで、犯人たちを追い詰めていく彼らの生き様は、激しく、そして時に哀しい――。
原作は1969年から1979年にかけて「週刊少年キング」に連載された望月三起也の漫画『ワイルド7』。悪〈ワル〉が悪〈あく〉を裁くという、斬新かつ痛快な設定が人気を博し、原作の連載開始から40年以上が経った今でも、アクション漫画界の不朽の名作として、支持され続けている。監督は「海猿」シリーズの羽住英一郎。壮大なスケールの感動ドラマと迫力のアクションを得意とする羽住英一郎監督が超エンターテインメント作品「ワイルド7」を誕生させた。
(c)2011『ワイルド7』製作委員会